SHLグローバルニュース

このコーナーは、イギリスのSHLグループがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループの広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はSHLグループのブログ記事をご紹介します。

第400回 マネジャー採用の迷路を攻略する

マネジャーはもはや単なる監督者ではありません。チームの成功、従業員のエンゲージメント、ビジネス成果の原動力であり、優れたマネジャーの特定と育成は一層複雑なものになっています。適切な人材に投資できているでしょうか?どのようなスキルと行動を優先すべきでしょうか?マネジャーの成功のポテンシャルを測定する準備はできていますか?

ニーナ・ミュア
2024/10/23

最近のSHLレポートで、優れた管理職は従来のコンピテンシーにとどまらないことが明らかになりました。より柔軟でハイブリッドな分散型労働環境への移行により、マネジャーは部門横断的なチームワークに優れ、共感とインクルーシブな姿勢を持ってリーダーシップを発揮する必要があります。人材、目的、利益のバランスをとる能力は、優秀なリーダーと他のリーダーを区別するものであり、マネジャー採用の重要な検討事項です。
成功しているマネジャーは、変化を混乱と捉えるのではなく、チーム戦略を革新し、改善する機会と捉えます。チームメンバーが評価されていると感じ、各自がユニークな視点を提供できるインクルーシブな環境を作ることを優先します。強力で機敏なチームづくりに重点を置くことで、ビジネス成果が向上するだけでなく、レジリエンス(回復力)と継続的な改善をする文化も育まれます。

多くのマネジャーは、技術力や個人のパフォーマンスに基づいて選ばれますが、これらの強みは必ずしも人の管理をする職務での成功を予測するものではありません。採用担当者は、プレイヤーとしての高いパフォーマンスと他者を管理する能力を同一視することがよくありますが、必要なスキルは根本的に異なります。マネジャーの人を管理するスキルの価値を評価し、マネジャーはプレイヤーへの単なる「アドオン」ではないことを従業員に示すことは、組織がこの変化を受け入れるのに役立ちます。
成功につながるスキルに基づいてマネジャーの役​​割を設計することから始めると良いでしょう。これは、組織に特有の優先事項や目標と一致している必要があります。次のステップは、候補者の過去の業績だけでなく、現在のスキル、行動、将来のポテンシャルも評価することです。

マネジャーの成功につながるスキルを測定し、データに基づくマネジャーに関する知見を活用して人材戦略を推進することで、必要な能力に見合った人材を客観的に採用、育成、昇進させることができます。また、優先順位の変化に応じて強みと開発領域を把握し、適切な人材に適切な育成の取り組みを行い、彼らのリスキリングのポテンシャルを活用できるようになります。学習の俊敏性、フィードバックに対するオープンさ、新しい課題への適応力などの特性に焦点を当てることは、変化するビジネス環境で成功するための良い指標となります。

SHLは、毎年4500万件実施されるアセスメントで収集したデータを用いて、真に優れたマネジャーの特徴を把握しています。継続的に分析を行うことで最新のツールとマネジャーの採用基準を提供できるようにし、組織に長期的な影響を与える人材を見つけるお手伝いをしています。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

原文はこちらです。
https://www.shl.com/resources/by-type/blog/2024/mastering-the-manager-hiring-maze/

本文冒頭で登場するSHLの調査レポートでは、2020年から2023年にかけて受検した、様々な業界・地域の約9300名のマネジャー職のアセスメント結果より、近年のマネジャーの特徴を明らかにしています。ご興味がございましたら、以下よりご覧ください。

https://www.shl.com/solutions/talent-acquisition/manager/#report

(文責:廣島晶子)

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