SHLグローバルニュース

このコーナーは、イギリスのSHLグループがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループの広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はSHLがクライアントのセールストランスフォーメーション(営業機能の変革)を支援した事例をご紹介します。

第362回 事例:BTエンタープライズ

  • 業界:通信、ITサービス
  • 規模:9万人以上
  • 地域:イギリス、ロンドン

イギリスおよびアイルランド共和国の大手ビジネス通信プロバイダーであるBTエンタープライズは、法人向け営業戦略を実現するために、データに基づいたインサイト(知見)主導のアプローチで営業社員の現状と将来のポテンシャルを理解することが重要であると考えました。人材開発チームは、インサイトを活用することで、営業社員全体を成長させ、将来のビジネス目標を達成するためのカスタマイズされたアプローチを構築し、展開することができるようになりました。

BTエンタープライズは、急速に変化する状況に置かれており、既存および新規の競合相手によって事業上の課題とチャンスが増えています。同社は、実績のある営業手法に倣い、営業社員がこの手法を採用・実践できるよう人材開発を行ってきました。しかし、現在のようなダイナミックな環境では、営業社員は顧客へのアプローチ方法についてこれまでとは異なる考え方をする必要があり、よりインサイトに基づくコンサルティングセールスの手法を採用することが求められます。BTエンタープライズでは、現状と将来のニーズとのギャップを把握し、最適な解決策を見出すために、営業社員の能力、モチベーション、ポテンシャルに関する正確な人材データとインサイトを必要としていました。個人レベルでは、継続的な自己啓発を支援し、当事者意識と責任感を高め、個人の目標だけでなく事業の将来のニーズも満たす実用的なインサイトが求められていました。組織レベルでは、オーダーメイドの個人別の能力開発計画を立案できるように、BTの営業社員の総合的な強みと能力開発領域に関する深いインサイトが必要でした。また、営業組織に対し将来の人材計画、採用、能力開発活動に関する意思決定を支援するためのインサイトも求められていました。

SHLとBTエンタープライズは、BTエンタープライズの営業組織の人材棚卸しに協力して取り組み、営業社員一人ひとりについてのインサイトと営業機能全体としての結果が得られる心理測定アセスメントを実施しました。

900人の営業社員がSHLのパーソナリティ検査(OPQ)と意欲検査(MQ)に回答しました。回答結果はSHLの新たなセールストランスフォーメーションフレームワーク(2021年)に照らして測定され、パーソナライズされたフィードバックレポートが作成されました。このリポートは、受検者が自分の仕事における主なやる気の源と能力開発領域を理解し、営業成績との関連が実証されているコンピテンシーと自分の行動の好みがどの程度一致しているかを理解することを助けます。

BTは、ダッシュボードを通して営業社員全体の結果を確認しました。さらに、SHLがこのアセスメント結果と職務データの相関や、競合他社のベンチマークとの比較などの分析を行い、現在のBTエンタープライズにおける営業機能のプロファイルの全体像を把握しました。

人材データを理解することは、法人向け営業戦略を成功に導くために有効です。SHLが提供した人材に関するインサイトにより、BTは社員の総合的な強みとギャップを理解し、個人と特定の事業分野に対し、現在の能力開発ニーズとポテンシャルのある分野に密接に連携した、より的を絞りカスタマイズされた能力開発戦略をとることが可能になりました。

アセスメント結果から得たインサイトを競合他社の結果と比較することで、人材戦略をビジネスの全体戦略と整合させ、最終的に競争優位性を持つことができるようになりました。

データ分析の結果、SHLのセールストランスフォーメーションフレームワークで高得点を獲得したBTの営業社員は、2倍の確率で営業成績優秀者であることが判明しました。

さらに詳しく見てみると、最も高業績なBT営業社員は、顧客のためにパーソナライゼーションと価値創造を推進する傾向が2倍あり、行動プロファイルの面ではより機敏で適応力があり、レジリエンス(回復力)があることが明らかになりました。また、今日のデジタル主導の営業環境において不可欠な、ビジネス分析とテクノロジー活用を強みとする可能性が15%も高いことが分かりました。

最終的には、個人レベルでも集団レベルでも営業社員に関するインサイトを得ることで、BTは営業人材の育成においてより計画的かつ的を絞ることが可能になりました。加えて、営業職への応募者を評価する方法も明確になりました。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

原文はこちら。
https://www.shl.com/resources/by-type/case-studies/bt-enterprise/
セールストランスフォーメーションフレームワークの全体像は以下のコラムでご紹介しています。
http://www2.shl.ne.jp/globalnews/index.asp?id=334
現在は英語版のみでのご提供です。

(文責:廣島晶子)

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

バックナンバー

2024年
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年

学会発表論文