堀 博美のSHLグローバルニュース

このコーナーは、イギリスのSHLグループが配信している「SHL Global Newsletter」やHPから記事をピックアップ、日本語に翻訳してご紹介するものです。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はオックスファムの事例を取り上げました。オックスファムは「世界100ヶ国以上で貧困を克服しようとする人々を支援し、貧困を生み出す状況を変えるために活動する民間の国際協力団体」(オックスファム・ジャパンのHPより)です。世界で16個の独立したNGOの連合体(オックスファム・インターナショナル)として活動しており、本事例のオックスファム・イギリスはそのひとつです。

第31回 ケーススタディ:オックスファム

オックスファム・イギリスは、貧困と戦う献身的な人々のグローバルな活動です。約6000人を雇用し、約65カ国で活動するグローバル組織として、オックスファムはその採用プロセスが世界中で一貫した結果を出すようにする必要があり、SHLに支援を求めました。

結果は素晴らしいものでした。オックスファム・イギリスの人材部長ディビット・ベンソン氏は次のようにコメントしています。『国や地域のディレクター職に重要な行動をSHLのOPQ32に対応させたことが、高いレベルの成功に結びつきました。すぐに簡単に解釈できる報告書があることで、面接団は一貫して、重要行動をもつベストな候補者を獲得できるような適切な質問ができます。さらに、雇用された人材の質において一貫した向上がみられました。』

グローバル組織として、オックスファム・イギリスの重要ポスト(国や地域のディレクター職を含む)の採用は、しばしばイギリス国外で実施されます。オックスファム・イギリスはこれらの役割に対して既に24個の行動コンピテンシーの標準セットをもっていますが、それらが応募者によって異なった風に活用されるために、採用された人材に一貫性がないことにつながっていました。これら上級職を埋める適切な人材を世界中の採用団が一貫して見つけることができるようにしたい、とオックスファム・イギリスはSHLに支援を求めました。

オックスファム・イギリスの重要行動コンピテンシーをSHLのOPQ32に対応づけ、コンピテンシーに照らしての志向する働き方や予想される行動の指標が作成されました。改訂された採用プログラムの一部として各候補者がOPQ32を受検。各人が適切な行動をもっているかどうかを明確に述べた、解釈しやすい報告書が自動的に出力されます。この報告書から、面接団は、面接で、どの側面を候補者とより詳細に話し合う必要があるのかについて明確なイメージを得ることができます。

オックスファム・イギリスはこの新しいやり方の結果に感銘を受け、現在、行動コンピテンシーとOPQ32の対応づけによるこの最初の成功を踏まえて次の手を築いていくことを計画しています。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

「1942年、ナチス軍による攻撃で窮地に陥っていたギリシア市民に、オックスフォード市民5人が、食糧や古着を送ったことが、オックスファムの始まり」だそうです(オックスファム・ジャパンのHPより)。つまり、イギリスが発祥。具体的な活動はボランティアによって支えられているのでしょうが、それらを指導・統合していかなければならないスタッフの役割は重要です。OPQ32の尺度は数が多く、具体的な行動にできるだけ近いところを測定しているため、コンピテンシーと対応させることが比較的容易です。

文責:堀 博美

バックナンバー

2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年

学会発表論文