堀 博美のSHLグローバルニュース

このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるSHL Group Ltd. がお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループHPのプレスリリースやブログなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はSHLグループのブログ記事をお伝えします。今、最も大きな問題、新型コロナウィルス流行に関連する記事です。

第296回 貴社のリーダーは世界規模パンデミックという問題に対する準備ができていますか?

危機の時のリーダーシップ:コロナウィルス大流行にリーダーたちが上手く対応することを可能にする6つの行動

多くのリーダー職で核となる目的をまとめる際、「人やオペレーションの安全・安心を確保する」という安全志向責任は、鉱業や製造業などの業界リーダー特有のものになりがちです。しかし、最近の新型コロナウィルス(Covid-19)大流行は、役割の核となる目的がいかに素早く変化し得るか、リーダーが予期せぬ課題に対して自分のチームや会社、社会のために進む準備ができていなければならないか、を示しています。

不安が増大する不透明なこの時、会社は重要な決断をするビジネスリーダーを頼みとします。会社はまた、人事リーダーが事業継続性と社員福祉のバランスをとるようなシナリオを企画して社員に伝えることにも期待します。一時的なこの難しい役割を引き受けられる人は誰かをじっくり考える時です。SHLが共催した独創的な2016年の調査研究では、リーダー9,000人とその部下35,000人のデータが分析され、世界規模の課題の克服における成功を予測するような行動が明らかにされました。

明らかになった特性は以下の通り。現在のCovid-19危機に設定を置いて説明します。

  1. 他者を理解する

    人を責めたり悪口を言ったりする場合ではありません。また知らないで済むことでもありません。リーダーは人間的な思いやりを共有することを強調し、相手を認めて効果的かつ共感的に対応するロールモデルとなる時です。

  2. 他者を説得する

    私がこの記事を書いている間も、世界中で、リーダーによって即時の厳しい決断が下され実行されています。Covid-19の症例は特定の国や場所で見つかっていますが、その場所のリーダーたちは、他の場所のオフィスとの連携を保ちながらも現地での断固とした行動を促さなければなりません。

  3. 知識とガイダンスを共有する

    今回の場合、リーダーがグローバルにつながることが必要です。サポートやリソースを共有し、不測の事態に対する計画を比較します。どの対応が効果的だった(もしくは効果的でなかった)と実証されたのかを積極的に理解しなければなりません。前例のない状況では知識は力です。

  4. 感情に訴える

    この大流行が及ぼす心理的な影響はまだ広く認知されていませんが、リーダーは、恐怖から怒り、否定まで、様々な反応に鋭敏である必要があります。即時の、苦渋の、場合によっては激的でさえあるような行動をとるよう関係者に説得しようとする際、他者の観点や動機を理解することが大きな助けとなります。

  5. 倫理的に行動する

    多くの企業が出張を制限したり出勤の時間を調整したりしている時です。あらゆる業界にとっての財務的影響は明らかで、世界経済は停滞しつつあります。しかし、地球上で苦しむ人の数を最小限にするよう、今は利益よりも結束の時です。大きな影響力を持つ企業リーダーには真に大きな責任が課せられます。

  6. ルールや規則に従う

    状況の追跡や封じ込め、社会的ガイドライン提示という点で、多くの国が素早く反応していますが、同じレベルのリソースや情報が得られず、公的なガイダンスが抜けている国もあります。企業リーダーはこれらの展開を注視し、抜けている場合は自分たち自身のガイドラインを導入したり、率先垂範して指示されたやり方に従ったりする必要があります。


日々変化する状況は考えるチャンスです。この大流行は社内に緊急事態に対する準備が必要であることをあらためて思い出させます。人やオペレーションの安全・安心が脅威にさらされている時のリーダーを素早く見つけて動かすための、計画やアプローチが設定されていることが必須条件です。

そのような人は、ニーズが起こった時に単純に現れてくるわけではありません。そうではなく、リーダーは戦略的にじっくりと厳しく吟味され、その役割を果たすべく訓練されなければならないのです。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

原文はこちらです。
https://www.shl.com/en/blog/are-your-leaders-ready-for-the-challenge-of-a-global-pandemic/

著者はLauren Huntington、SHL東南アジアのPrincipal Consultantです。シンガポールに拠点を置き、様々な業界の顧客の人事課題解決に取り組んでいます。

コロナウィルスの大流行に対しては、日本企業の中でも出社時間の調整や在宅ワークの取り組みをしているところが増えています。いたずらに不安に駆られてしまうことなく、会社組織としてリーダーの危機対応能力が試される時だと受け留めて対応していきたいものです。

(文責:堀 博美)

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