SHLグローバルニュース

このコーナーは、イギリスのSHLグループがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループの広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回は中国上海で開催されたユーザーカンファレンスの報告記事です。

第104回 中国のビジネス・エリートが上海でSHL LINKカンファレンスに参加

人材測定ソリューションのグローバル・リーダーであるSHLは、5月24日、上海のフォー・シーズンズ・ホテルにて、中国で初のLINKを開催しました。LINKとは顧客対象のカンファレンスで、Learn、Interact、Network、Knowの頭文字から命名されています。約450名の参加者には、Sony、Lenovo、Pradaなど中国トップ200社から76社、およびCitibank、Coca-Cola、Kraft、The Walt Disney Companyその他多数の一流グローバルブランド中国支社の人事リーダーが含まれます。

これまで7年間、ヨーロッパ、南アフリカ、オーストラリア、北アメリカで開催されてきたLINKカンファレンスでは、一流の人事実務家、幹部、産業心理学者が集い、人材のベストプラクティスや人事施策、新しいテクノロジーをどのように活用して、組織業績を向上させ人材力を高めるような人事決定を下すことができるか、が議論されてきました。

SHLの第4回グローバル・アセスメント・トレンド調査報告書から明らかになったように、中国における人事課題はグローバル平均よりもかなり速いペースで展開しています。調査に回答した人事幹部の半分以上が、2012年は前年よりも多くの採用をすると答えました。世界平均は39%です。また、採用に関心を持つ人の割合はグローバルで64%であるのに対し、中国では80%でした。SHLはこの地域でアセスメントの需要が高まっていることをすでにつかんでいました(中国での新規採用場面における使用は前年の倍以上)。

『このカンファレンスは重大なタイミングで開催されました。人材マネジメントと人材採用は、中国のトップCEOが最も関心をもつ重要テーマです。』と、Eddie NG, SBS,JP(中国・国際HRM委員会共同議長)はコメントしています。『人事の最先端をいくベテランのプロフェッショナルグループに導かれ、上海という戦略的な場所で開催されたこのイベントは、世界のトップのビジネス・リーダーとネットワークを築き、彼らからベスト・プラクティスを学ぶ機会を与えてくれました。』

イベントは、SHL幹部チームのリードによる、ピープル・インテリジェンスに関する議論から始まりました。そこでは、事業業績を推進する人事決定の3要素が詳しく検討されました。続いてのセッションでは次のようなトピックスが掘り下げられました。すなわち、「貴社の人材投資の有効性をどのように測定するか」「貴社の人事マネジメント戦略の強みとギャップの見極め」「グローバルでの人材戦略マネジメント」「SNSを用いた採用」「アセスメント技術の最新動向」。スピーカーは、Deloitte China、Henkel、Royal Phillips、Global Enegy Enterprize、ICIS、Reed Elsevierなど業界リーダーです。

『現在の、ベビーブーム世代、成熟しつつあるX世代、21世紀に成人を迎えた若い世代など、様々な世代が混在する労働力をマネジメントする優れたリーダーを見つけることが、人事にとっての緊急課題です。』と、Benny Wang(China HRD, McDonalds)は述べました。『中国でのSHL LINKカンファレンスは、参加した実務家に、業績向上を支援するような現実の事例や国際的な産業界のベスト・プラクティスを学ぶプラットフォームを提供してくれました。』

2012年中国LINKのもう一つの特色は、幅広いネットワーキングの機会です。参加者は他社の人事担当者や、業界の専門家と直接交流でき、人材や生産性、効率性を高めるためのアイデアや経験、戦略を交換することができます。このイベントの重要性は、参加した記者の数だけ見ても明らかです。CBN Weekly、International Finance News、Staffers Magazineなどから約25名のジャーナリストが来ました。その中には Human Capital Magazineの主席編集者Anson Tangもいました。彼は次のようにコメントしています。『中国企業の人事幹部は重大な課題に直面しています。景気が減速しつつある現況、新しい成長分野を見極める必要があります。そのためには、組織のグローバル人事戦略を達成できる新しい人材を発掘し、最新のピープル・インテリジェンス・データを活用して新しいビジネスチャンスを探り、これまで以上に優れた事業決定を下していかなければなりません。』

LINKカンファレンスのプログラムやスピーカーの情報については、www.shl.com/link/gcをご覧ください。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

本文第3段落で言及されている「第4回グローバル・アセスメント・トレンド調査」については、本コラム第99回でもご紹介しています。

お客様を対象としたイベントは日本でも開催されました。先月6月20日に行われたシンポジウム「タレント・アセスメントと人事戦略」です。講演とテーマ別パネルディスカッションの二部構成で、145社205名という多数の人事担当者の方々にご参加いただきました。こちらの様子は当社ユーザー限定ページである「ユーザーズページ」に掲載されていますので、ぜひご一読ください。

文責:堀 博美

タレントマネジメ
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