堀 博美のSHLグローバルニュース

このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるCEB SHL Talent Measurementがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主に広報誌やユーザー向けネット配信、HP、プレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はCEBブログから、企業内教育研修についての記事をご紹介します。

第235回 学びの文化の重要性

研修にはただ参加すればよいと社員に思わせるような社風が、教育研修に費やした予算の成果を邪魔することがよくあります。学んだことを活用しようという姿勢がないのです。

企業の教育研修チームでよくみられる光景があります。何カ月もかけて社員の要望に耳を傾け、理解し、時にはそれをかわしながら、新しい研修プログラムを開発。数百人がそのプログラムに参加登録し、特に熱心な参加者から激励のメールまで来る。参加者は熱心に取り組み、プログラムは終了後アンケートで高い評価を得る。

しかし、数週間たつと、社員の興奮は冷め、そのプログラムで正したかった悪いくせに戻ってしまっていることに教育研修チームは気づいてしまう。当然担当者は頭を悩ませます。演習が長すぎたのだろうか?講師が信用できないように思われたのだろうか?グループが大きすぎたのだろうか?

現実には、教育研修チームが意図した結果を出せない時、それはより大きな問題の兆候です。すなわち、「学びに参加する」という文化です。そこでは、学んだことは吸収されず社員の仕事に応用されることがありません。今日ほとんどの会社は無意識のうちに「学びに参加する」文化を醸成しています。CEBデータによれば、社員数1000名当たり年間およそ500万ドルの社員生産性が失われています。

「学びに参加する」文化の代わりに、教育研修チームは「生産的な学びの文化」を構築しなければなりません。CEBデータによれば、「生産的な学びの文化」においては、学びの時間が11%減る一方、社員は学びの経験からパフォーマンスが12%向上します。これは個々の社員と会社全体の両方にとってウィンウィンです。

以下の4つの点を実行することで、「生産的な学びの文化」を築くことができます。

  1. 学びの経験を楽なものにする:
    魅力のある学びの経験をさせることをただ狙うよりもむしろ、アクセスや消化がしやすく自分のキャリアに活用しやすいような、質の高い学びを社員に提供する。
  2. 社員の学習能力を高める:
    ただ内容を作成して教えるよりもむしろ、どのように学ぶかを社員に教える。
  3. 生産的な学習環境を促進する:
    学びに対する個人の責任に焦点を当てるよりもむしろ、学びや能力開発を支える環境を皆が自分のこととして共有する。
  4. 学びのインパクトを測定し、管理する:
    学びへの参加の有無や回数を単純に追うよりもむしろ、学びのインパクト、すなわち、社員が学びを通してパフォーマンスやエンゲージメントを向上させる役に立っているかを追う。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

本文最初に述べられている教育研修チームの「あるある」について、皆様も思い当るところがあるのではないでしょうか。学びについての社内の文化、すなわち社風をどう変えるか、後半で4点記述されています。少し漠然とした感はありますが、皆様が考える際のヒントになれば幸いです。

(文責:堀 博美)

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