SHLグローバルニュース

このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるSHL Group Ltd. がお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループHPのプレスリリースやブログなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

南アフリカのUniversity of Stellenbosch Business Schoolで、MBA入学試験の一部としてOPQとVerifyを実施しています。今回はSHLブログからその記事を取り上げました。

第290回 ベストな学生からベストを選ぶことに成功したUSBの秘密

現在および将来のポテンシャルを持つ人を惹き付けて選抜する、という点で、企業はステレンボッシュ大学ビジネススクールから何を学ぶことができるのでしょうか。

将来のビジネスリーダーを選抜する際、パフォーマンスを予測する魔法の成分はあるのでしょうか?社員の能力開発に投資する企業が、学校が採用する学生選抜アプローチを検討するのは賢明なことです。一流の学校は複数のデータ源に基づいた総合的かつ客観的なプロセスをとっており、どのデータが学業成績を予測するのか知っています。これにより、学業成績が向上し、最終的にはリーダーとしての成功が確実になるのです。

学校は、高等教育のメリットを十分に実現する可能性が高い学生を選抜して、知識が豊富でスキルの高い卒業生を輩出することを目指しています。学校の成功とその卒業生の成功は、「ベスト中のベストの人材」を継続して惹き付け、競争の激しいビジネス界における卓越したリーダーを育成する機会を与えます。3つ星認定されているアフリカのビジネススクール、ステレンボッシュ大学ビジネススクール(University of Stellenbosch Business School:USB)は世界クラスのMBAプログラムを提供しています。USBは卒業生の成功に熱心に取り組んでいます。学生が優秀な成績を収め、企業においてリーダーシップを発揮して業績と収益性を改善できる知識とスキルを身に着けてMBAプログラムを終了するようにしたいと強く願っています。

優秀な学生の惹き付けと選抜に用いるやり方やテストは様々ありますが、USBはMBAと大学院の経営管理プログラムの両方で、ポテンシャルのある人を正確に識別するカギを見つけました。様々な定量的・定性的基準を考慮に入れたアプローチを補完するために、USBはOPQとVerifyを選びました。

さて、選抜プロセスにおいて、客観的選抜データから得られた洞察を彼らはどのように用いるのでしょうか?

高校や大学の学業成績に頼ることは、将来の成功の予測に概ねあまり役立ちません。それ単独で使用される場合は特にそうです。USBは包括性を重視し、パーソナリティや適性、知的能力、意欲、マネジメントコンピテンシーのポテンシャルを測定することによって学生の能力の全体像を収集します。以前の学校成績や勤務経験は、その像を補完するために使用されます。この総合的アプローチが、将来のリーダーシップの有効性を予測して選抜するための複数のデータポイントをUSBに提供します。

USBは使用するアセスメントツールの妥当性と信頼性を検証しています。2012年と2019年に行われた2回の研究では、MBA卒業生の成績とSHLパーソナリティ(OPQ)および知的能力(Verify)スコアとの間に有意な関係が見出されました。これらの結果を踏まえ、USBはSHLアセスメントの使用を継続し、将来のビジネスリーダーのMBAパフォーマンスの予測に役立てています。

USBのMBAは、アフリカにおけるトッププログラムとして格付けされています(国際的な評定機関であるUniversalによる)。世界中からの28,000人を超える卒業生と強力なグローバルな影響力を持ち、アフリカ大陸のビジネスリーダーを育成しようと強くコミットしています。このコミットメントが、南アフリカ、さらには広くアフリカ全体に関係する有効なツールをUSBが使用することの支えとなっています。 SHLアセスメントは客観性と公平性、適切な比較集団を提供しており、文化的バイアスがありません。

採用においてポジティブな応募者経験がビジネスに良いことと同様に、学生の選考中のポジティブな経験は学校に対する見方に影響します。USBは、アセスメントの経験が自分たちのやり方における重要な利点であり、差別化要因であると認識しています。他のビジネススクールで使用されるテストとは異なり、SHLアセスメントは、長い準備を必要とせず、アセスメント時間は短く、直感的なオンラインプラットフォームを使ってアクセスが簡素化されています。

さらに、SHLとUSBが共同で、学生の能力開発を目的に、個人個人へのリポートやグループワークショップなどフィードバックを提供します。また、リーダーシップに関する講義の一部として、自分の振り返りをしたり話し合いをする機会もあります。この最後までの共有と内省のアプローチが学生の学びと能力開発の中心であり、USBのプログラムの重要な構成要素です。

以前の学業成績や勤務経験もある程度は役立ちますが、将来のパフォーマンスとコンピテンシーポテンシャルを客観的に測定することが差別化要因であることを、USBの経験は示しています。

この客観的アプローチによって、入学希望者は、現在と将来の両方のパフォーマンスのポテンシャルを示す公平かつ平等な機会を得ることができます。社員にMBAもしくは大学院の経営管理の資格を取らせることに投資しようとしている企業は、学業の成功を促進するそれらの基準でUSBが選抜していると信頼できます。その結果としての学業の成功が、社員を優れたビジネスリーダーに変える可能性を解き放ちます。 

将来のビジネスリーダーの学業成績を予測するためにUSBがSHLを選択したさらなる理由については、https://www.usb.ac.za/choosing-shl-over-gmat/ をご覧ください。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

原文はこちらです。
https://www.shl.com/en/blog/usbs-secret-to-success-in-finding-the-best-of-the-best-students/

筆者のNadine Butlerは、南アフリカSHLの戦略的営業マネージャーです。産業/組織心理学者でもあります。
大学でMBAの入学選考でOPQやVerifyが使われていることに驚きました。

(文責:堀 博美)

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