堀 博美のSHLグローバルニュース

このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるSHL Group Ltd. がお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主に広報誌やユーザー向けネット配信、HP、プレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回は大学新卒採用におけるテスト活用事例をご紹介します。

第258回 事例:ボンバルディア

会社概要
  • カナダに本部を置く大手輸送用機器メーカー
  • 鉄道技術分野でグローバル・リーダー、民間航空機分野では世界3位
  • 従業員は世界で約39850人、イギリス国内で3800人強
  • 新卒者の就職先として超人気

イギリス国内のボンバルディアの大学新卒採用には、毎年、数百人の学生が応募します。応募者の予備選考は大きな問題で、数の多さだけでも、採用プロセスを円滑に進めるには多くの時間と労力が必要でした。ますます競争が激化する新卒マーケットで、採用のスピードと効率化はボンバルディアにとって重大課題でした。

『我々の新卒採用プログラムには非常に多くの応募者が殺到します。オンラインテストでかなりの数の応募者を落とすことが本当に重要でした。しかし、同時に、2つの段階を踏むことでプロセスが長くなってしまい、そのせいで応募者の一部が途中で脱落することは避けたかったのです。我々が以前に使っていた別のプロバイダーのオンラインテストはあまりユーザーフレンドリーではなく、途中でやめてしまう人の割合がほぼ50%と非常に高いものでした。それを、応募者を惹きとめ続けることができて、かつ、我々がうまく選別できるようなテストに置き換えたい、と思っていました。SHLの提供するものがまさにそれでした。』(IoanaGaspar、WMA採用チーム・リーダー)

同時に、新卒採用プロセス全体のリフレッシュが必要でした。同じオンライン・アセスメントや演習が数年間使われ続けていて、ボンバルディアは受検者にとっての体験をさらに改善したいと思っていました。そして、ボンバルディアは、最初のオンライン・アセスメントとアセスメントセンターの内容を改善しようと、SHLにアプローチしました。

我々のアプローチは、ボンバルディアが達成したいと思う結果に完全にフォーカスされていました。

別のプロバイダーによる既存の能力テストを我々のVerify G+テストと置き換えました。Verify G+テストは、計数、抽象的推論、論理的推論を測定する画期的な能力テストです。

『SHLのVerify G+テストには注目すべき点がいくつかありました。まず、受検者にとって、このオンラインテストははるかにユーザーフレンドリーでアクセスしやすいものでした。テストの様々な要素がクリックひとつだけで得られます。我々にとってもテストプロセスがかなり実施しやすいものとなりました。前の古いテストではそれぞれの人のテスト結果を一行一行見なければならなかったのですが、そうではなく、完了分のテスト結果をまとめて見ることができます。SHLテストによって、我々のオンライン・アセスメントのプロセスは新卒マーケットにより適したものとなることができました。以前に使っていたものよりもはるかにモダンなツールです。』(IoanaGaspar、WMA採用チーム・リーダー)

さらに、新しいアセスメントセンターで使うために、演習のカスタマイズ版を2つ提供ししました。これらの演習は、エンジニアリングに特化した受検者経験が得られるよう設計されたもので、ボンバルディアで成功するために欠かせない重要行動を測定します。

『アセスメント当日、2つの別々のカスタマイズされた演習を行うという我々のやり方は非常に好意的に受け止められました。アセスメントの日に我々がテーマと構造を与えることに役立ち、受検者とラインマネジャーの両者にとって極めてうまく機能しました。』(Jane Sanders、能力開発マネジャー)

効率

毎年、ボンバルディアは新卒採用プログラムに数百の応募を受け取ります。

多くの応募を処理して誰をアセスメントセンターの段階に進めるかを判断することは、採用チームにとって大仕事でした。アセスメントセンターの運営には時間とリソースがかかるため、とても費用のかかるプロセスです。ボンバルディアはSHLに、アセスメントセンターの回数を少なくできるよう候補者の数を絞る、という課題を与えました。

Vefify G+アセスメントを使った新しい選考プロセスで応募者の30%を落としました。ちなみに、テスト結果が70パーセンタイルを超えていた受検者はなんと38%もいました。理論値は30%ですから、これは、ボンバルディアが多数の優秀な受検者を惹きつけていたことを示すものです。

『SHLの解決策は、我々の膨大な時間と資金を節減しました。例えば、古いオンラインテストプロセスでは、ひとまとまりの受検者をプラットフォームに入力するのに30分くらいかかりました。SHLツールは我々のために全て出してくれるので、同じことをやるのに5分しかかかりません。結果を引き出す時も同じです。以前は各受検者ごとに一行一行見ていかなければなりませんでしたが、SHLツールでは結果を簡単にエクセルにエクスポートできます。』(IoanaGaspar、WMA採用チーム・リーダー)

ダイバーシティ

ボンバルディアは世界中の国々から多様な応募者を惹きつけます。他の全てのSHLテストと同様、Verify G+テストは、性別や出身国によって受検者が不利な影響を受けることがありません。このことから、ボンバルディアは、全受検者がプロセスの選考段階で公平な経験を与えられていると安心できます。

さらに、応募者のうち女性は19%だけですが、ボンバルディアは新卒職のほぼ30%に女性を採用しました。

『今年、アセスメントセンターで優秀で多様性のある候補者に会えたことは良かったです。アセッサーと受検者の両方が本当にいい経験ができ、採用プロセスの各段階が我々の意思決定に付加価値をつけてくれました。全ての実施が途切れのないなめらかなものでした。間もなく当社に入社してくる人たちが楽しみです。当社には様々な人がおり、私は彼らが素晴らしい仕事をしてくれるものと信じています!』(Nina Atwal、調達リード担当ガバナンス・プロジェクト)

マネジャーのエンゲージメント

アセスメントセンターを運営するラインマネジャーは、候補者の質に満足しているだけでなく、演習も候補者のよりよい評価に役立った、と述べました。事実、彼らはこの演習をより広く使いたい、と我々に言ってきました。

新しいアセスメントセンターの演習は、職場環境と、ボンバルディア社内の人が直面する課題の両方に命を吹き込んだものです。演習はまた、ボンバルディアが新卒者に求める行動を測定するようカスタマイズされているため、候補者がボンバルディアの社風に合っているかどうか、採用マネジャーが容易に評価できます。

『ボンバルディアの新卒採用アセスメントセンターは非常にうまく組み立てられています。素晴らしいマテリアルのおかげで、私はアセッサーとして、我々が求める重要スキルを容易に見極めることができました。』(Sabrina Ihaddaden、シグナリングプロジェクト技師)

『我々のアセスメントセンターの目的は、自分自身と会社の両方を前進させるポテンシャルを持った優秀な候補者を見極めることです。このアセスメントセンターの形式は、受検者に、個人として、及び、協力し合う仕事環境の中で、様々なコンピテンシーを発揮する機会を与え、我々の目的達成を助けてくれました。』(Aimee Weston-Smith、プロジェクトマネジャー兼クロスレイルプログラム企画マネジャー)

『本年度のアセスメントセンターは、我々が候補者の行動をうまく差別化してポテンシャルを明確かつ一貫して評価することを可能にしました。様々な活動が一体となって、我々は短い時間で非常に優れた洞察を得られます。特に、情報を吸収した上で個人として、またチームの一員として上手く仕事をする受検者の能力、という点です。』(Helen Watson、研修部長)

『ボンバルディアの新卒採用アセスメントをサポートするアセッサーとして、私は、カスタマイズされた様々な活動が非常にうまく整理されていて、候補者たちが書面や口頭や実務的な演習のデモンストレーションを通して自分たちの能力を発揮できる環境を生み出していると思います。非常に熱心で、ポテンシャルをたくさんもった優秀な候補者たちでした。オールラウンドの素晴らしい経験です。』(Adrian Stevenson、シニア入札技術マネジャー)

参加者のエンゲージメント

テスト時間が短く使いやすいVerify G+テストを使うことで、アセスメント段階での棄権率が65%減りました。これは受検者のエンゲージメントが改善した明らかなしるしです。

アセスメントセンターでは、候補者は特にグループ討議演習を好んでいました。実際的で引き込まれるようなマテリアルで、積極的にアイデアを話し合う機会が与えられ、会社に合っていると思うようです。

『挑戦しがいがあって大変だけど、リラックスした楽しいアセスメントセンターにしたいと考えています。より没頭でき、より状況を表現しているこれらの新しい演習は、我々のそのねらいを実現し、各候補者に自分のスキルと強みを本当に示す機会と環境を与えることに役立っていました。』(Deborah Perkins、列車部エリザベス線担当シニア・プロジェクト・マネジャー)

『グループ討議で、候補者は協力して、論理的かつ実際的な観点から一緒に問題を解決することができました。自分の影響スキルを発揮し、仕事をやり遂げるためにどう協力し合うか、を示す機会を候補者に与えていました。』(Helen Watson、研修部長)

全体的な結果

『ラインマネジャーから受け取ったフィードバックは素晴らしいものでした。この新しい新卒アセスメント方法は我々が候補者を評価するはるかによい方法である、と彼らは感じたようです。ビジネスや、新卒者に我々が求めるコンピテンシーとして、我々に非常に合っています。それだけでなく、受検者に採用後の心構えをさせることにも役立ちます。我々がどんなことをしているのか、彼らにはどんなことが期待されるのか、がよくわかるからです。アセスメントプロセスが我々のビジネスに関連しているので、基本的にとても肯定的な受検者経験を創り出すことができました。受検者が話す機会がたくさんあり、受検者が演習から、そしてプロセス全体の経験から学ぶという点で、受検者に魅力のあるプログラムになりました。』(Dawn Roberts、人事ビジネスパートナー兼イギリス新卒企画コーディネーター)

『SHLのアプローチは我々にとって完璧なもので、結果は私たちが達成したかったものです。プロセス全体が最後の結果まで継ぎ目なく流れる様子は、期待をはるかに超えていました。大きな成功です。より良いプロセスにするために少し修正が必要だろうと思っていましたが、とてもうまくいったので、今は何も変えたくないと思うほどです。』(Bernadette Westmoreland、イギリス担当人事部長)

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

オンラインの能力テストで予備選考し、アセスメントセンター形式で2つの演習を行った事例です。関係した人々から多くのコメントが寄せられています。

(文責:堀 博美)

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