堀 博美のSHLグローバルニュース

このコーナーは、イギリスのSHLグループがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループの広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はフィンランドの多国籍企業メッツォのグローバル・タレント・マネジメントに関する事例をご紹介します。

第123回 事例:メッツォ

フィンランドに本社を置くメッツォ・グループは、鉱業、建設、発電、オートメーション、リサイクリング、パルプ・製紙産業にテクノロジーとサービスを提供するグローバル・サプライヤーです。メッツォの歴史は1750年代に遡ります。以来、メッツォ・グループは50カ国以上で28,000人の社員を持つ真の国際的な会社になりました。

課題

メッツォの会社ビジョンはマーケット・リーダーになることです。これはそれぞれの役割に関連した職務コンピテンシーをもつ、意欲の高いスタッフがいてこそ成し遂げられることです。そう考えた経営陣は2007年、採用と人材管理のグローバル・プロセスを見直すプロジェクトをスタートさせることを決断しました。その目的はグループ全体の人事プロセスにおいて、質や経済効率、一貫性を高めることです。そのための戦略を形成して様々な選択肢を吟味するという課題が中央人事チームに与えられました。

解決策

解決策は、既存管理職の能力開発、全事業分野における人事方針・手順の策定などです。

メッツォの人事戦略のひとつが、SHL360度ツールを使った管理職の能力開発です。グループCEOと経営陣は、360度能力開発プロセスが人事戦略のコアとなる部分であるべきだと確信していました。2008年初頭、メッツォとSHLはプロジェクトをスタートし、メッツォの人事担当者40人がSHL360度ツールのフィードバック・ファシリテーターとなるべくトレーニングが実施されました。

メッツォのコンピテンシー・モデルは、SHLの標準的なコンピテンシーであるユニバーサル・コンピテンシー・フレームワーク(UCF)に基づいて開発されました。UCFが出発点としてベストであり、カスタマイズする必要はないと考えたからです。

メッツォのコンピテンシー・モデルは3階層あります。すなわち、上級管理職、中級管理職、チームリーダー/スーパーバイザーです。

メッツォは、事業分野や国によって非常に様々な採用ツールを用いており、採用プロセスも内部でまかなったり社外に任せていたりと混在していることに気づきました。そのため、グローバルな人事戦略を導入・維持することが難しく、もちろん費用効率も悪かったのです。代案は、グローバル規模で使える採用ツールを選び、グループにおける採用方針を導入することでした。メッツォはSHLの採用ツールをグローバルに使用することに決めました。人事ラインマネジャーは社外の採用パートナーを使ってもよいが、それらのパートナーはSHLの採用ツールを使用しなければならず、その目的でパートナーはメッツォのSHLオンライン・システムにアクセスできる、という方針も決定されました。

結果

360度プロジェクトが始まって以降、700人以上の管理職がプロセスに参加しました。360度プロセスは継続的なもので、最大の成果を上げるために定期的に繰り返されます。

メッツォの中央人事チームは世界中のラインマネジャーに高品質な能力開発・採用ツールを提供でき、同時に、グループにおいて共通のコンピテンシー・モデルを導入することができました。

『SHLとそのツールの助けによって、採用と能力開発のプロセスにおいて望ましいレベルの自給自足ができるようになりました。このプロジェクトに時間と資金を投資しましたが、人事プロセスにおけるコントロールと質を得ることができ、全体のコストは下がりました。』(メッツォ・コーポレーション 人材管理SVP ヒルッカ・アラタロ・コルピ氏)

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

SHLグループのコンピテンシー・モデルUCFを活用して、グローバルで統一した人材マネジメントを構築した事例です。能力開発の中心ツールとして360度評価を重視している点が注目されます。

文責:堀 博美

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