堀 博美のSHLグローバルニュース

このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるCEB SHL Talent Measurementがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主に広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はCEBブログから、米国トランプ大統領就任が企業人事に及ぼす影響についての記事をご紹介します。

第218回 トランプ氏大統領就任が米国企業人事に及ぼす影響

ドナルド・トランプ氏が次期米国大統領に選ばれ、世界中の人や会社が「次はどうなるのだろう」と思っていることでしょう。

この8年間のグローバリゼーションや自由貿易による労働市場の変化がトランプ政権のもとでこれまでにない反論に会う可能性があるため、社員の採用や定着を担当する幹部たちは特に微妙な局面にあります。

トランプ氏の雇用政策が米国企業の人事部門に影響を与える可能性のある領域が4つあります。それぞれのケースで企業は人材分析を用いてこれらの変化に対応していかなければなりません。

リショアリング、すなわち海外に移管した業務の拠点を国内に戻すことは、トランプ政権が与える可能性のある影響の一つです。貿易・関税政策の詳細によっては、製造や物流の職務の需要が、デトロイト、クリーブランド、ボルチモア、ピッツバーグなど歴史的にブルーカラー職が多かった都市で増えるかもしれません。

採用や人員計画の担当者は、経済政策が変わる前に、各地の人材を分析したり多くのより小さな都市の職位データを集めたりして、新拠点を設置する候補地を見つけなければなりません。

製造やコールセンターの職務などオフショアリングによって大きな影響を受けてきた部署の採用担当者は、需要が国内に戻った場合に、これらの職務でのスキル不足に直面するかもしれません。人事部門はトレーニングへの投資を増やすと同時に、社員の中にこれらのコンピテンシーを再構築する役に立つような施策や助成金をサポートする必要があります。

人事チームは、特定の職務経験についての既存の人材パイプラインの現状を明確にし、社員にスキルの追加が必要な分野を特定すべきです。

移民制度改革によって、いくつかの国籍の人は米国のビザシステムを全く利用できなかったり、熟練労働者のH1-Bビザ(専門職用のビザ)認可が減少したりする可能性があります。同時に、他国はこの米国の制限を自国のために利用して、トップ技術者を引き抜こうとしたり、米国労働力からの「頭脳流出」を企てたりするかもしれません。

H1-Bビザの人材に頼ってきた企業は、熟練労働者を調達する別のソースを見つけたり、目的に合わせて海外への事業拡大を検討したりする必要があります。また、重要職に外国籍の人材を多数抱えている企業は、彼らがやる気をなくしている兆候や退職するリスクをモニターし、競合会社の雇用や赴任の傾向を見極めて、労働市場における重要な変化に遅れをとらないようにしなければなりません。

トップ人材を惹きつけるために育児休暇を取り入れる企業はすでに増えています。国が定めると予想される日数を超える制度の実施を選ぶ企業は多いです。

子供のいる社員など特定の層を惹きつける競争力ある福利厚生パッケージを構築するために、業界の報酬データや競合会社の福利厚生のトレンドが役立ちます。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

この記事は昨年12月21日に発信されたものです。先日、1月20日に行われた就任式をテレビなどでご覧になった方も多いのではないでしょうか。米国国内はもとより、世界中がまさしくWhat’s next? と注目しています。早速TPPからの離脱を正式に表明しましたね。

トランプ政権の一連の施策によって日本企業はどういう影響を受けるのか、それにどう対応すべきなのか。当社がライセンス契約を結んでいるCEBは米国企業です。皆様が考えるヒントになりそうな情報が入りましたら随時このコラムでも取り上げていこうと考えています。

(文責:堀 博美)

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