堀 博美のSHLグローバルニュース

このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるCEB SHL Talent Measurementがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主に広報誌やユーザー向けネット配信、HP、プレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はTalent Analytic(人材分析)に関する事例をご紹介します。

第226回 人材分析の事例:ギャップ社

「新しい社員分析リソースは確かに我々の力を改善してくれました。おかげで、我々は当社の社員についてこれまでとは違う観点から考えられるようになりました。」(ギャップ社ブランドオペレーションチーム マネジャー)

ギャップ社は、Gap、Old Navy、Banana Republicなどの一流ブランドを運営するグローバルのアパレル小売会社です。その人事チームは様々なビジネスに渡る膨大なデータを持っていましたが、全社的な人材像を提供できるような中央管理はなされていませんでした。ビジネスからの多様な要請と、それら要請のサポートに必要なリソースとをよりよく管理するために、全社的分析の優先順位を決めようと、人材分析チームが新設されました。

企業戦略に沿った投資を行い、確かな投資効果を上げるために、チームは次の3つの原則を基に、分析の優先順位付け戦略を開発しました。

  • 測定基準ではなく、鍵となる人事質問を優先する
    どんなデータが必要かを心配せずに経営層が自分たちのニーズを明確に述べることができるよう、チームは鍵となる人事質問を用いてニーズアセスメントを実施しました。
  • 目に見える効果が出るよう、最もスケールメリットの大きな機会を見つける
    それら優先順位の高いビジネス質問のうち、チームは、違いが出るような最も適切な機会を見分け、そこにチームのリソースを集中させました。会社全体でのスケールメリットの低い施策は各ブランドの人事オペレーションチームが担当します。
  • アクションと投資のロードマップを描く
    チームは、優先質問への対応に必要なインプットを決定し、入手できるデータの欠落部(「必要なデータがあるか?」)とデータ活用(「データが得られたらそれを活用できるか?」)を明らかにしました。

以上3つの戦略で、ギャップ社はただデータからより多くのリポートを出すだけでなく、ビジネスに対してより大きなインパクトを与えられるようになっています。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

人事が持つ、社員に関する膨大なデータをどう生かすことができるか、皆様、関心をお持ちではないでしょうか。この事例は具体的な分析例ではなく、人材分析への取り組み方について紹介したものです。先にデータありきではなく、まず、何を知りたいのかという会社経営陣の問題意識からスタートする、という点が示唆に富むと思いました。

(文責:堀 博美)

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