SHLグローバルニュース

このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるSHL Group Ltd. がお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループHPのプレスリリースやブログなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はSHLブログ記事を取り上げました。10年間リモートワークを続けているSHL社員からのアドバイスです。

第299回 遠く離れていると感じますか? 生産性を保つための、リモートワークのベテランからの5つのコツ

新しくリモートワークする人へ、リモートワークのプロからの5つのコツです。

約10年前、私のパートナーがロースクールへの奨学金を提供されました。私たちは当時ミネアポリスに住んでいましたが、ロースクールはオハイオ州にありました。 SHLには世界中にオフィスがあり、アメリカ国内にも複数のオフィスがありますが、オハイオ州にはオフィスがありませんでした。しかし、このチャンスを逃したくなく、私たちは荷物をまとめて引っ越し、私は初めてフルタイムのリモートワーカーになりました。

私の仕事はすでに100%コンピュータベースなので、その点で調整することはありませんでしたが、オフィス環境から外れることは、生産性に影響する多くの課題をもたらしました。長年かけて、私は生産性と心身の健康を維持するためのいくつかの技を学びました。以下が私のトップ5です。

私の家にはスペースがあって仕事に専念できる部屋があるので、私は幸運です。誰もがそういう部屋を持っているわけではないでしょうが、家の中で、たとえそれがキッチンの隅やソファーの特定のクッションであっても、仕事だけをする専用のスペースを作ることが重要です。仕事専用に分けられた物理的スペースがあると、仕事生活と家庭生活の間に精神的な分離を形成しやすくなります。請求書の支払い、姉妹からの電話、インスタグラムのチェックなど、仕事以外のことをしなければならない場合は、ワークスペースから離れてやってください。これは、仕事以外の活動に費やしている時間を知ることにも役立ちます。

オフィスでは、給湯室や休憩スペースなどでインフォーマルな情報共有や関係構築がたくさん行われます。これがもはや選択肢ではない場合、タスクに集中して時間を使いすぎ、息切れしてしまう可能性があります。使用しているチャットシステムを見て、現在会議に参加していない同僚を確認します。こんにちはと言って、彼らの様子を見たり、あなたが持っているアイデアを共有したり、彼らのプロジェクトについて質問したり、そして通常あなたが休憩スペースで共有するような個人的な情報を共有したりしてください。あなたの同僚もおそらくあなたと同じくらい社会的なつながりを求めているはずです。バーチャルでのつながりは、1日を分割し、アイデアの共有を促進し、ストレスを和らげることに役立ちます。

これはすべての人に当てはまる問題ではないかもしれませんが、私が最初にリモートワークを始めた時、オフィス内にいる同僚よりも毎日最大2〜3時間長く働いていました。いつ終えていいかがわからなかったためです。オフィスで働いていた時は、午後5時15分に41Aのバスに乗らなければならなかったので、毎日5時に仕事を切り上げて帰宅しやすかったのです。もう通勤しなくてもよくなってからは、パートナーから夕食のテーブルに呼ばれるまで仕事を続けていました。

このことは私たちの関係を混乱させ、私は仕事で燃え尽きました。私はだんだん仕事を開始したくなくなりました。そこで、毎日の開始時刻と終了時刻を作成しました。勤務時間外に仕事の予定は入れず、終了時刻になったらチャットをシャットダウンしました。

予定には昼食の時間を組み入れており、仕事場を離れて、犬を散歩させたり自分が食事をとったりします。自分の仕事机で食べたくてもそうしません。時には問題が起こって通常の勤務時間を超えて仕事をしなければならないこともありますが、生産的であるためには、「没頭する」こととちょうど同じくらい「切断する」ことも重要です。

台所に一人で座っている時にちゃんとした服装を身に着けているのはばかげていると思う人は多いかもしれませんが、あたかもオフィスに向かうつもりであるかのように朝をスタートすることは気持ちの上での一日の準備に最適な方法です。パジャマを着たままでいると、仕事に打ち込むことは難しいです。

あなたのトレーニングルーチンについて話しているのではありません。たとえ毎朝3時間運動している場合でも、1日を通して血液が体の中を流れ続けることが重要です。在宅勤務は、標準的な机や椅子よりもはるかに快適な場所で仕事をする機会を提供します。あなたの仕事専用スペースが快適なリクライニングチェアである場合はそれもいいですが、仕事が単調な時には居眠りしやすいかもしれません。フィットネス器具はいろいろありますが、私のお勧めは、集中力を失い始めていることに気付いたら、立ち上がって水を取りに行き、少しストレッチをすることです。

あなたが私のような内向的な人であろうと、もしくは外向的な人であろうと、人との交わりは重要です。私たちは前例のないことに直面しています。あなたの心配なことを同僚と共有し、同僚にサポートを提供することが重要です。お互いに物理的に孤立している場合でも、一緒に乗り越えていけるでしょう。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

原文はこちらです。
https://www.shl.com/en/blog/feeling-remote-tips-on-staying-productive-from-a-remote-work-veteran/

著者はDarrin Grelle、SHLのDigitalチームの主任研究員です。応用心理学の博士号を持ち、SHLでは特に知的能力テストの開発を担当しています。

実は訳者である私自身も、このコロナ危機以前から在宅勤務とオフィス勤務を組み合わせた勤務形態を続けています。このブログにある5つのポイントはとても腑に落ちました。ただ、私は海外SHLオフィスとの連携も担当しています。来たメールはできれば早めに返したいと思うと、時差を考えるとメールのやり取りが日本の規定勤務時間外になることもしばしばです。Darrinが挙げた3つ目、「切断する」が私には少しネックかもしれません。

(文責:堀 博美)

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