SHLグローバルニュース

このコーナーは、イギリスのSHLグループがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループの広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はSHLグループのニューロダイバーシティ研究プログラムに関するブログ記事をご紹介します。 過去記事はこちら。

第394回 職場におけるニューロダイバーシティの知見

SHLのニューロダイバーシティ研究プログラムは、ニューロダイバースな人材をアセスメントする際のエビデンスに基づいたベストプラクティスを追求し続けています。このブログでは、最新のニューロダイバーシティ研究レポートからの知見をご紹介します。

マッケンジー・スペクト 著
2024年4月17日

ニューロダイバーシティ(神経学的な多様性)とは、人々の考え方や情報処理の仕方における自然な変異を指す包括的な用語です。世界人口の約15〜20%がニューロダイバージェントであると推定されています。

近年、障害者雇用の拡大を目指したインクルージョンの取り組みに対する関心が高まっています。しかし、ニューロダイバージェントな成人の失業率は、他の障害のある人の3倍、障害のない人の8倍です。

50万人以上の候補者のパフォーマンスと反応を分析した白書「ニューロダイバースな人材のアセスメント」発表後のニューロダイバーシティ研究の進捗状況を、2023年「ニューロダイバーシティ研究レポート」にまとめました。この研究では、3つの主要分野におけるニューロダイバージェントな人材の受検体験を理解することに焦点を当てました:
異なるテストタイプに対するパフォーマンスと反応、障害開示の決定、調整の検討、です。

主な発見は以下の通りです:

  • 認知能力アセスメントが有望な選択肢であることを強調しています。認知能力アセスメントはインタラクティブな形式であっても伝統的な形式であっても、ニューロダイバージェントな候補者が自分のスキルや能力を示す機会を提供します。
  • 研究は、支援的なアセスメント環境を育むためにインクルーシブな言語を使用することと調整の重要性を強調しています。
  • 研究は、認知的な観点の多様性を強調し、アセスメントの内容や技術におけるユニバーサルデザインの原則を支持するという、ニューロダイバーシティの動きと一致しています。
  • 様々なニューロタイプにわたる継続的なデータ収集は、私たちの包括性へのコミットメントを強調し、多様な候補者により良いサービスを提供するために、プラットフォームと製品の継続的な改良を推進しています。

SHLは、ダイバーシティ、公平性、インクルージョン、帰属意識、アクセシビリティへのコミットメントを誇りにしています。この分野のリーダーとして、SHLは研究と実践の間の溝を埋めることを目指しています。私たちの研究は、ニューロダイバースな人材をアセスメントするためのベストプラクティスに役立つだけでなく、受容の文化を育むというより広範な価値も強調しています。

2024年、私たちのニューロダイバーシティ研究チームは、研究範囲を引き続き拡大する予定です。私たちは、より多くのニューロタイプを取り入れることを目的とした継続的なデータ収集に加え、状況判断テストや履歴情報などを含める研究を行い、アセスメントを多様化させています。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

原文はこちらです。
https://www.shl.com/resources/by-type/blog/2024/insights-into-neurodiversity-in-the-workplace

2023年の研究結果の詳細にご興味のある方は、ぜひ以下のリンクからリポートをダウンロードしてください。
https://www.shl.com/resources/by-type/whitepapers-and-reports/neurodiversity-research-program-annual-report/

(文責:廣島晶子)

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