堀 博美のSHLグローバルニュース

このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるSHL Group Ltd. がお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主に広報誌やユーザー向けネット配信、HP、プレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回は事例をご紹介します。

第268回 事例:デル

デルは世界をリードするダイレクト・コンピューターシステムの会社です。1984年創業と若い会社ですが、世界の大手コンピューターシステム会社の中でも急速な成長を遂げています。デルの成功の多くは社員によっている、と人事マネジャーのLisa Farthingは述べます。デルがスタッフに多額の投資をしていることは、近年のディベロップメントセンターの回数でわかります。

イギリスの会社では、全ての職種で上級管理職から営業管理職、営業スタッフ、電話セールススタッフまで、全部で4つのレベルのディベロップメントセンターが実施されています。

承継計画があるのは上級管理職のみでしたが、デルは対象者が上級管理職にふさわしいスキルを持っているかどうか、知る必要がありました。最初のディベロップメントセンターが実施される前、デルは昔からの36個のコンピテンシー・ホイールを使っていました。デルとSHLにとっての最初のステップはこれらを検討し、パフォーマンスに本当に関係するのはどれかを見つけることでした。

成功に重要な10個のコンピテンシーと、鍵となる「回復力」「意欲」「粘り強さ」などのソフト・コンピテンシーが明らかにされました。

営業スタッフについては、応募者を見つけることと採用した人を引き留めておくことの両方が課題でした。Lisaは次のようにコメントしています。『我々のマーケットではよくある問題です。少数のスキルの高い人をめぐって皆が競争しています。特に営業スタッフについてはそうです。理想的な候補者は営業スキルと商品知識の両方を持っている人ですが、両方を持つ候補者を見つけることは簡単ではありません。そして、もし営業スキルか商品知識かを選ぶならば、我々は常に営業スキルの方を選んできました。商品知識は後でトレーニングできるからです。』

各ディベロップメントセンターは2日間に渡り、グループ討議、イントレイ演習、分析プレゼンテーション演習、言語と計数のテストが実施されます。

実施後、コンピテンシーに関する書面リポートが提出されるだけでなく、デルとSHLコンサルタントによる全員への半日の対面フィードバックセッションが提供されます。そして、参加者は自分の上司とミーティングを設定し、自身の主な能力開発ポイントを共有して能力開発計画を話し合います。

これらディベロップメントセンターはデルにどんな成果をもたらしたのでしょうか?Lisaは次のようにコメントします。『退職率が低減しました。社員が、会社は社員に投資している、と見ています。フィードバックは非常に有益であると全員が感じており、能力開発計画を積極的に進めています。承継計画が立ち、我々はかなり長期的な見方をできます。また、トレーニングも一人ひとりの具体的なニーズに合わせてカスタマイズしています。』

今後はどうなるのでしょうか?『現在、創業者マイケル・デルが設定したアメリカのコンピテンシーを検討しています。それらと我々の現在のコンピテンシーを対応付けてから、ヨーロッパ全体にディベロップメントセンターを導入していく予定です。』

『このマネジメント・ディベロップ・プログラムのパートナーとしてSHLを選んだ理由はSHLが専門性と様々な演習題材を持っていたこと、そして、おそらく最も重要なこととして、仕事の進め方が非常に柔軟であることです。』

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

ディベロップメントセンターとは、能力開発を主目的に、職務をシミュレーションする複数の演習題材を実施して対象者の能力・スキルを評価するものです。この事例にあるように、実施した後のフィードバックとフォローが鍵です。

(文責:堀 博美)

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