堀 博美のSHLグローバルニュース

このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるSHL Group Ltd. がお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループHPのプレスリリースやブログなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はSHLグループHPのブログ記事から、採用選抜において応募者を惹き付けるためのヒントをお届けします。

第291回 応募者をぐっと惹き付けるための4つの重点エリア

選抜プロセスにおける応募者との接し方を変更することが、貴社の将来の成功にとって不可欠です。

人材不足が世界中で拡大しています。世界の失業率は5%に低下しており、世界労働機関(ILO)による最新の『World Employment and Social Outlook(世界の雇用及び社会の見通し)』によればこの10年で最低レベルです。そして、現在の米国の失業率は50年ぶりの低水準です。これは労働者にとっては朗報ですが、雇用主にとっては厳しいものです。積極的に仕事を探している人が少なくなる一方、企業にはたくさんの空きポジションがあります。立場が変わり、応募者が選ぶ時代になりました。

応募者の豊富なデータを収集しながら、応募者にとっての経験を最適化することが重要です。それによって、企業はビジネス目標達成に必要な人材を獲得できます。6段階の選抜プロセスのうちの4つに焦点を当てて、より魅力的な応募経験を提供するための方策を考えます。

多くの場合、応募者が貴社と最初に接触するのは、オンラインの求人情報や職務説明、オンラインの会社レビューを通してです。この段階でのネガティブな第一印象は応募者にずっとつきまといます。すべてのプラットフォームを通して、明確で一貫性のある本物のブランドメッセージを作ることが重要です。職務役割の詳細に加えて、社風や企業理念、大切にするものが明確に述べられているようにしてください。それらが会社に対する応募者の見方を高め、選抜プロセス中の応募者のエンゲージメントを促進します。

貴社の社風や職務に関する現実的なプレビューにより、応募者は自分が合っているかどうかを吟味できます。これらのプレビューは、透明性が高く、チャンスと課題の両方を強調すべきです。この段階で、応募者は選抜プロセスの次に進むかどうかを判断します。また、好印象を応募者に与え、貴社特有の価値提案を共有する機会ともなります。

この段階で選抜プロセスから脱落する応募者は「良い脱落」です。適していないであろう人をアセスメント/面接/導入/トレーニングしないことで、会社は時間とお金の両方を節約したことになります。さらに、応募者は貴社に対する好印象を持ってプロセスを離れます。将来、他の人を推薦したり、貴社を再検討したりする可能性が高くなります。

選抜プロセスの次に進む応募者はよりコミットしているはずです。現実的なプレビューによって企業風土と職務をより深く理解したからです。

アセスメントで、応募者は自分の経験やスキル、能力、スタイルを示すことができます。アセスメントは応募者を惹き付ける機会としても使えます。アセスメントの内容が職務に関連している場合、応募者は会社に対してポジティブな印象を持ちます。彼らは、インタラクティブで見た目に魅力的なアセスメントを、イノベイティブな会社であるしるしだと解釈します。モバイル機器によるアセスメントによって、会社は応募者の今いる場所で、すなわちスマートフォン上で応募者と会うことができます。テクノロジーに対する会社のコミットメントを示すことにもなります。 

面接は、多くの場合、応募者が会社とじかに接する最初の場です。関係を作り出すこともあれば壊すこともあります。面接プロセスが貴社の人材戦略に沿っていることが重要です。

応募者と「会って挨拶する」程度の面接はほとんど価値がありません。職務や貴社についてはっきりしないメッセージを提供するだけです。さらに、非常に有用もしくは信頼できる意思決定情報を生み出しません。「会って挨拶する」では、応募者の豊富なデータを収集したり貴社を応募者に売り込んだりする機会を逃します。

高度に構造化された面接は優れた応募者データを収集しますが、面接される側にとっては構造的すぎて厳しいものになる可能性があります。さらに、この種の面接は貴社の風土についての見識を与えません。応募者が貴社との関係を築くことなく離れてしまうこともよくあります。

応募者を中心においた面接は、選抜決定に必要なあらゆるデータを収集しながらも、応募者にとって魅力的な経験を作り出します。面接の質問は一貫して仕事に関連していて、かつ、応募者が貴社のその職務で働いている自分をイメージする助けになるものです。面接を行うときは、応募者を惹き付けることを念頭においてください。それによって、応募者との本物の、意図をもった会話が促されます。また、貴社の風土を伝え、貴社で働くことにわくわくした気持ちを生み出します。

応募者を惹き付けるというレンズを通して選抜プロセスの各ステップを見れば、貴社が正しい決定を下すために必要なデータを取得でき、また、応募者側も貴社で働くことについて正しい決定を下すことができます。 

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

原文はこちらです。
https://www.shl.com/en/blog/4-areas-of-focus-to-boost-your-candidate-attraction-efforts/

筆者のRob ShepardはSHLのシニア・タレントソリューション・コンサルタントです。

SHLグループは、新商品Verify Interactiveの発表に加え、OPQやMQの画面デザインを大きく改訂しました。これらに共通する目的は「candidate experience、すなわち受検経験の向上」です。世界的な人材不足がその背景にあるのですね。

日本における新卒採用もますます「売り手市場」と言われる環境になってきました。その中で、どう応募者や内定者を魅了し続けられるか、人事の課題に参考になればと思い、2020年の最初のテーマにこの記事を取り上げた次第です。本年も引き続きこのコーナーをよろしくお願い致します。

(文責:堀 博美)

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