堀 博美のSHLグローバルニュース

このコーナーは、当社がライセンス契約を結んでいるSHL Group Ltd. がお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主に広報誌やユーザー向けネット配信、HP、プレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回はタレント・オーディット(人材棚卸し)目的でのアセスメント活用事例です。

第256回 事例:E.ON

E.ON UK
  • イギリスの一流エネルギー会社
  • イギリス2位の発電量
  • E.ONグループに属する

E.ON UK Retailは顧客サービスを大きく改善することで顧客により大きな価値を創造し、それによって競合会社との差別化をしたいと考えていました。

顧客が最初に接する顧客サービス担当者を率いるのが、チームリーダーとセクションマネジャーです。彼らの現在のスキルを評価し、ギャップが見つかれば適切な研修で対処することが課題でした。

E.ON UKとの話し合いで、コンピテンシーのセットとそれらを支える行動指標が開発されました。これは、チームリーダーとセクションマネジャーの2つの職務について、効果的なリーダーシップ/マネジメントが「どのようなものか」を定義するもので、彼らに今、何が求められているかを理解してもらうことに役立ちます。

模擬的な職場シナリオにおける観察を通して個人のパフォーマンスを測定することが決定されました。公平で客観的で透明なプロセスを提供するというメリットがあります。また、実験的な場での学習の要素もあり、参加者のさらなる前進を支援します。各シミュレーションの後に振り返りの時間が組み込まれ、参加者は自分のパフォーマンスや強み・弱みについての自分の考えを記録でき、今後の開発計画への本人の関与度が高まります。継続的なプロセスであるという点を強調するために、このパフォーマンス測定イベントは「アセスメント&ディベロップメント・センター」と名付けられました。

ポテンシャルの評価に、求められるレベルで業務を遂行する能力を測定するためのテストが実施されました。様々な状況でその人がどのような反応を選択するかを評価する管理判断力テストです。さらに、SHLパーソナリティ検査OPQが実施され、受検者のパーソナリティプロファイルと仕事スタイルの嗜好が判断されました。もう一つの貴重なポテンシャル指標です。

36回のアセスメント&ディベロップメント・センターで、チームリーダー409人とセクションマネジャー90人が評価されました。3週間に渡り、イギリス国内の各地で行われました。

その後、個人の結果が、現在のパフォーマンス×将来のポテンシャルのグリッド上にプロットされました。結果についての話し合いの間、新しい職務要件を遂行する各人の能力についてより全体的な像が描けるよう、実際のパフォーマンスも考慮に加えられたのです。ビジネスにとって重要なことは、データの全体傾向を集計したことです。新しい経営戦略を遂行する全体的な能力を描き、パフォーマンスを望ましいレベルに上げるために必要な活動規模を示します。

E.ON UKは、センターの結果について参加者の上司と話し合ってスキルのギャップに対処する開発計画を作らせることで、各人へのコミットメントを最後までやり切りました。

アセスメント&ディベロップメント・センター以降、リーダーシップについての社員の満足度が向上しました。また、高業績風土を創造するために、業務遂行状況についてのフィードバックとコーチングのスキルを開発するなど、狙いを絞ったサポートが行われました。マネジメントスキルをレビューし、適切なチーム規模と業務領域に対応させることで、顧客の問題を解決する能力が向上し、生産性が改善したことは明らかです。

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

顧客サービスチームのリーダーと管理職を対象にアセスメントと能力開発に取り組んだ事例です。目的は顧客満足度の向上。チームメンバーの満足度も向上した、という結果が興味深いです。

(文責:堀 博美)

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