SHLグローバルニュース

このコーナーは、イギリスのSHLグループがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループの広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回は、SHLグループのブログより、新卒採用に関する記事をご紹介します。

第347回 2022年の新卒採用についてあなたが知っておくべきこと

パンデミックによって、組織は新卒採用戦略の変更を余儀なくされました。採用活動を強化するために、あなたは何ができるでしょうか。

2022年2月24日 マット・カーク

パンデミックが仕事の世界に大きな影響を与えました。世界中の多くの組織で変化が進んでいます。リモートワークやハイブリッドワーク(訳者註:テレワークとオフィスワークなど複数の働き方を組み合わせた働き方)が続いていたり、従来の職務でも成功するために必要なスキルが変わっていたりします。人材の獲得、特に新卒採用も変わりました。組織は、人材の募集・採用・育成の方法を再考しており、その成功度はさまざまです。
影響を受けたのは組織だけではありません。最近の新卒者たちは、学生時代に、以前の学生とは異なる経験をしてきました。彼/彼女らは、大学での貴重な経験を失いました。また、組織でのインターンシップが近年大幅に減少しているため、その機会に不足しています。組織はこの集団に、前の学生たちと同じスキルセットを期待することはできませんし、以前と同じ基準に基づいて採用すべきではありません。役割と働き方が劇的に変化したためです。

毎年、卒業者の数は過去最高を記録していますが、就職活動をする前に、パンデミック後に労働市場が落ち着くのを待って学業継続を選択する人が増えています。しかしながら、2020年と2021年の新卒者群もまだ就職口を探しているため、ほとんどの組織で新卒採用枠に対して多数の応募が見られそうです(ISE(Institute of Student Employers)2022年リポートによれば、新卒募集1枠に対して過去最高の91件の応募)

2022年は変化の年です。新卒募集の数はパンデミック前のレベルに戻り、おそらくそれを超えるでしょう。組織は、さらに多くの応募数と、異なるスキル要件セットを持つ集団に、備える必要があります。新しい基準に基づいて、幅広い人材グループから効率的かつ正確に最適な候補者を選抜するよう圧力がかかっています。

パンデミックによって引き起こされた打撃にもかかわらず、2020年から2022年の卒業生には回復力があることが実証されています。彼/彼女らは、どんな組織でも必ず長所となるような、多くの優れた特徴を持っています。テクノロジーに精通しており、自らの力を示す準備ができており、より共感的な社会を構築しようと決意しています。そして、2022年以降の新卒採用では、仕事や役割も進化しており、以前とは異なる対策が必要になります。候補者の目から見て貴社を目立たせる必要があるだけでなく、そのプロセスが今後数年間は持ちこたえるものでなければなりません。

たとえば、長年の科学的研究と検証に基づいた、AIを活用したスマートな採用テクノロジーを使用すれば、採用の効率と精度が向上し、バイアスが低減するでしょう。SHLの新卒採用ソリューションは、候補者に関する詳細でデータ主導の洞察を提供します。このソリューションは簡単に拡張・編集でき、パンデミック後の時代、新卒応募者の数が増え続けても、大量の応募者をスクリーニングするのに非常に役立ちます。

テクノロジーとは別に、新卒採用プロセスの成功に貢献できる要素は他にたくさんあります。組織が考え方を変えることを余儀なくされてきたすべての課題を踏まえ、貴社の採用戦略を持続可能なものにするために、あなたは他に何ができるでしょうか?

(© SHL. Translated by the kind permission of SHL Group Ltd. All rights reserved)

訳者コメント

原文はこちらです。
https://www.shl.com/resources/by-type/blog/2022/what-you-need-to-know-about-graduate-recruitment-in-2022/

筆者は、SHLイギリス本社のGlobal Early Careers, Professional, and Managerial Solutionsの部門長です。人材採用に精通する彼の主張に、皆様はどのように感じられたでしょうか。

2020年1月に日本国内初の新型コロナウィルス感染者が確認され、その年の4月に緊急事態宣言が発令されたことを考えると、2022年3月卒業者は、大学時代のほぼ半分をコロナ禍ですごしたことになります。彼/彼女らが仕事の世界に入ることで、企業活動はどのように変わっていくのか、見届けたいです。

(文責:堀 博美)

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