アセスメントに関するFAQ
アセスメントに関して、お客様から寄せられたさまざまな疑問に、各種勉強会の講師が回答させていただきます。
「アセスメントに関するFAQ」は「人事アセスメントFAQ」としてリニューアルし、YouTubeで更新していきます。ぜひ、そちらもご覧ください!
以前、対面でのグループ討議を行っていました。今後はオンラインでのグループ討議の導入を検討しています。オンラインと対面のグループ討議で評価可能な基準は異なりますか?
グループ討議演習において、対面とオンラインでは、評価可能な基準が異なります。対面では、多くの情報をもとに難しい議論に挑戦させるということが可能でした。しかし、オンラインの場合は通信環境が人によって異なるため、難しい情報を多く読み込ませたり長い時間議論をさせたりすることが難しくなります。また、オンラインでは、お互いに話すタイミングをとることが難しいことがあり、全体的に対面よりも発言数が少なくなる応募者が出やすい傾向にあります。
それらのリスクを考慮したうえで、オンライングループ討議で測定しないほうがよい能力は、情報を分析する力です。また、人を巻き込む力については、中間の方の評価が難しくなる可能性があります。一方、オンラインであっても評価が可能な能力は、「協調性」や自分の考えを自ら発信する「発信力」です。これらの能力は、どのような環境でも比較的評価しやすいといえます。
文責:小松弓恵
グループ討議カテゴリのセミナー:グループ討議セミナー
久しぶりにキャリア採用を行います。ここ2年間で弊社の環境は大きく変わり、ほぼリモート環境下で業務を遂行しています。マネジャー職を採用する予定ですが、リモート環境前と同じ基準で面接を実施しても問題ないでしょうか。
環境が変わることにより、マネジャーに求める役割や課題が変わる場合には評価基準を変えたほうがよいです。例えば、従来であれば「組織全体のタスク管理」に重点をおいていたが、リモートワークで直接会わなくなったことから「部下への動機付け」により重点をおいてほしい、などと重視すべき課題の比重が変わる場合、評価基準を変えることが必要になります。リモート環境への移行に伴い、状況適応力や協調、対人影響力などを優先的に求める組織が増えてきたように思われます。マネジャーにとっての必要な役割や課題の優先順位を見直したうえで、ぜひ基準を再検討ください。
文責:小松弓恵
能力開発のために、40〜50代のマネジャー層に適性検査を実施したらどうか、と上司に言われました。私は、自分のスタイルが確立されているその世代の方々に適性検査を実施しても、能力開発につながらないのではないかと考えてしまいます。キャリア経験を積んでいる方に対する、適性検査を用いた育成に意味はあるでしょうか。
能力開発の目的によっては、適性検査の実施が有効な手段になることがあります。適性検査の種類や内容にもよりますが、自身の行動スタイルを振り返ることができる点が、適性検査にとっての利点です。例えば、成果のあがっていない組織のマネジャーに対し適性検査を実施することで、自分の行動スタイルを振り返るきっかけとなります。成果につながっていないものの、潜在的な強みがあるようであれば、それをどう成果につなげるかを考えることができるようになります。また、成果が上がっていない要因に自分の行動スタイルがあるとすれば、それをどのように他の強みで補うか、あるいは他者に任せるか、などを考えるきっかけともなります。
本人に何らかの気付きを促したい場合、適性検査の実施をご検討ください。
文責:小松弓恵
パーソナリティ検査カテゴリのセミナー:OPQ解釈(オンデマンド)
360度評価を導入する上で、注意すべき点は何でしょうか?
360度評価は被評価者にとって刺激の強いものです。刺激が強いからこそ「気づき」があり、その後の「行動変容」が期待できるとも言えます。
最も重要なことは、被評価者が360度評価で出てきた結果を受け入れられるか否かです。その結果を受け入れることができなければ「行動変容」どころか、かえって組織や他者にネガティブな印象を抱いたり、そのことでマイナスの影響を及ぼしたりすることもあり得ます。360度評価は良薬にも劇薬にもなりえるということです。
また、「360度評価」といってもその測定領域や測定方法、結果出力内容は様々なものが考えられます。目的に適ったものを選択してください。そして、被評価者に結果を渡す前に、評価方法の特徴や結果の意味などをしっかりと伝えてください。
このとき、評価結果を渡す「前」に説明することが重要です。その上で結果を渡し、個々に内容の確認に入っていくという順番で取り組んでください(一度誤解するとなかなか解けません)。
360度評価の結果をフィードバックする際には、集合型研修で実施したほうが良い場合、上司や人事による個別フィードバックで実施したほうが良い場合、フィードバックを外部専門家に依頼したほうが良い場合など、様々な選択肢があると思います。
くれぐれも被評価者が結果を受け入れられなくなることは避ける、そのために取り扱い方を充分に検討した上で実施に臨む、ここが最も重要な点です。
文責:小松弓恵
リモートワーク推進に伴い、組織内のコミュニケーションがうまくいっておらず、より組織を活性化させることが課題となっております。360度評価を導入することで、マネジャーの言動を変えることができ、組織の活性化につながるのではないかと言われていますが、どう思いますか。
確かに、360度評価は、組織の活性化につながる可能性があります。なぜならば、360度評価は被評価者であるマネジャーの行動の振り返りを行うとともに、マネジャーが束ねる組織の問題点を明確にすることができるためです。
例えば、部下がマネジャーに対して「権限委譲」という項目を低く評価したとします。それは部下から見て「もっと自分たちに仕事を任せてほしい」という期待でもあります。そこでマネジャーが積極的に部下に仕事を割り振るという行動を起こすと、組織の活性化につながるのです。
一方、360度評価は薬と同じであり、取り扱いに十分な注意が必要です。取り扱い方を間違えるとマネジャーが結果を受け入れられなくなります。組織にネガティブな影響を与える可能性もあります。
また、組織内のコミュニケーションがうまくいっていない要因が、マネジャーの言動だけに起因していない可能性もあるため、因果関係を考慮したうえで導入をご検討ください。
文責:小松弓恵
ご質問
お気軽にご質問をお寄せください。
※お送りいただいた全てのご質問を掲載するわけではございません。また質問内容を抜粋して掲載する場合がございます。
あらかじめご了承ください。
- 日本エス・エイチ・エルの公開セミナー
- 選ばれる理由
- セミナーを探す
- 講師一覧
- セミナーご受講の流れ
- セミナー参加者のご感想
- 人事アセスメントFAQ