アセスメントに関するFAQ
アセスメントに関して、お客様から寄せられたさまざまな疑問に、各種勉強会の講師が回答させていただきます。
「アセスメントに関するFAQ」は「人事アセスメントFAQ」としてリニューアルし、YouTubeで更新していきます。ぜひ、そちらもご覧ください!
新卒採用選考の中でリーダーシップを評価したく、グループ討議を実施したいと考えています。ただ予算の都合上、題材の外部発注は難しいです。自社でグループ討議の題材を考える際の注意点やコツがあれば教えて下さい。
グループ討議の題材を作成する際には、以下の3点に留意するとよいでしょう。
- グループ討議で評価をしたい行動の特定
今回のご質問では、「リーダーシップを評価したい」とのことですが、具体的にどのような行動を「リーダーシップ」として評価したいか、評価対象としたい行動リストを挙げてください。例えば、「議論を先に進めた人」などです。評価したい行動を明確にすることで、どのような議論をさせるべきかが明瞭になります。 - 社業や仕事の場面に近いテーマか、あるいは遠いテーマにするか
自社の業務に近いテーマにすると、参加者の動機づけにつながる一方、自社のことを知っている参加者のほうが有利になるという傾向があります。一方、一般的なテーマになるほど参加者にとって「公平である」という印象を与える傾向があります。 - 参加者に与える情報の有無および量
参加者に情報を与えたほうが議論が深くなります。ただし、準備に手間がかかります。情報を与えない場合、参加者が保有する知識の有無によって差が生じるため、評価をしたい行動以外の要素で評価をしてしまう可能性があります。
詳しくは当社担当のコンサルタントにお尋ねください。また、当社の 「グループ討議セミナー」 にご参加になると、題材の違いによる議論の違いをご体感できます。
文責:小松弓恵
グループ討議カテゴリのセミナー:グループ討議セミナー
いろいろな事象を、定量データに落とし込める装置が生み出されていることから、バイオデータを用いた評価手法(声や目の動き、心拍数等)についても話が上がるが、そういった手法を新たに生み出す動きはあるのか。
様々なセンサーはアセスメント分野にも展開されると考えますが、課題が2つあります。1つは妥当性。目の動きや心拍数といったものが、入社後のパフォーマンスや行動に関係することが証明されている必要があります。もう1つはプライバシー。どんな情報を何の目的で収集するのか、対象者に告知して同意を得る必要があります。プライベートな行動情報も含めて収集できれば予測精度はより高まりますが、対象者の「測定されない自由」は保障されるべきです。
つまり、選考場面におけるセンサーの活用には「妥当性が担保され、対象者が許容できるギリギリのライン」を見出すことがポイントになります。ちなみに、センサーによる「行動情報」の収集・活用が採用選考で実現すると、適性検査に代表される「自己理解情報」の活用場面は、主に育成やリテンションにシフトしていくとみています。
文責:清野剛史
面接官に適性検査の結果帳票を見せるとバイアスがかかりそうという上長の判断もあり、現在帳票を見せていません。
帳票を見せた時のバイアスの影響は、実際どの程度あるとお考えでしょうか。
程度の差こそあれ、事前情報によるバイアスは意識・無意識を問わず面接官の中に必ず生まれます。ただし、このバイアスはトレーニングである程度コントロール可能です。適性検査の結果を「事実」ではなく「仮説」と捉え、目の前の応募者に向き合うトレーニングです。
話は戻りますが、その上司に「面接評価は低いが、適性検査の結果では特定の強みが出ていて、実際に入社後その強みを発揮して活躍している社員」の採用時の面接映像を観てもらってはいかがでしょうか。"適性検査の結果を面接官に見せないことのデメリット"を感じてくれるかもしれません。自社になければ、当社の担当コンサルタントまでご相談ください。当社では、そういった事例や映像を多数保有しています。
文責:清野剛史
社員稼働時間削減のため1次面接(集団面接)のアウトソーシングを検討しています。時間削減が目的ではありますが、専門業者に依頼した方が、自社社員が評価するより精度よく選抜できるとも考えております。評価基準は明文化されており、測定可能なものです。
上司からは、アウトソーシングするにしても「意欲形成のために社員は同席した方がよい」という意見を受けました。それでは稼働時間削減にならないのですが、完全に外部へ委託しないほうがよいのでしょうか。
初めは社員に同席してもらったほうがよいでしょう。専門業者と社員の評価が明らかに異なれば、それはそれで不安になるはずです。そして、できれば"専門業者の評価"と"社員の評価"、どちらが正しく入社後の行動を予測できていたか、新入社員を追跡調査してください。
※調査の方法は当社
「統計分析セミナー」
でも扱っています。ご興味のある方はぜひ参加されてみてください。
その結果、"専門業者の評価のほうが正しい"ことが証明されれば、全て任せてもよいかもしれません。ただ、当社としてはいずれにしろ社員の同席をお勧めしています。「社風にマッチするか」といった(よい意味での)主観評価は、社員にしかできないからです。当社が実際に評価を担当する場合でも、当社アセッサー(面接官)は客観評価、クライアント企業の社員さんは主観評価、と役割分担しています。
文責:清野剛史
分析カテゴリのセミナー:統計分析セミナー
選考で性格検査を実施しています。上司から「性格検査の結果はあくまでも自己申告制だが、実際の行動とギャップは生まれないのか」と質問を受けました。その時に上手く答えることが出来ず、「回答と実際の行動パターンにギャップが生まれるのであればテストは廃止しよう」と言われてしまいました。私個人としては継続して性格検査を使いたいのですが、うまい説明方法があれば教えて欲しいです。
性格検査を天気予報と考えてください。この天気予報は、降水確率が高ければ(=性格検査のある項目の得点が高ければ)、高い確率で雨が降る(=その行動を発揮する可能性が高い)ことが、長年の研究と、膨大なサンプルデータで科学的に証明されています。つまり、性格検査を実施することで、入社後に予期せぬ大雨や干ばつに見舞われる(=期待した行動や成果が出ない)リスクを低減できます。このリスクと性格検査のコストを天秤にかけて判断してください。
ただし、天気予報なのでたまに外れることがあります。よって、面接など、他の選考も併用して予測精度を高める努力が必要です。
文責:清野剛史
パーソナリティ検査カテゴリのセミナー:OPQ解釈(オンデマンド)
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