アセスメントに関するFAQ
アセスメントに関して、お客様から寄せられたさまざまな疑問に、各種勉強会の講師が回答させていただきます。
「アセスメントに関するFAQ」は「人事アセスメントFAQ」としてリニューアルし、YouTubeで更新していきます。ぜひ、そちらもご覧ください!
複数の面接官で面接を実施する場合の注意点はありますか?
採用の悩みの一つとして、筆記試験で落ちた人の中に「面白い人材」が数多くいるのではとよく考えます。これらの人材を会社説明会などで上手に見抜く、具体的な方法論やユニークな手はないでしょうか。
あくまで私の個人的な見解ですが、応募者の持ち味に着目するという観点で、次のような方法はいかがでしょうか。
- 顔に注目する…会場を見回り、笑顔が自然な人を残す
→人を惹きつける自然な笑顔は素直さの表出と考えられるため、入社後の育成による伸びしろが期待できます - 文字に注目する…お手本通りではないが悪筆でもない、味のある字を書く人がいます。これは買いであり、残す
→自分の頭で考えて判断する人に、味のある字を書く人が多いように思います
これまで生きてきた20数年の中で、自分なりの哲学を構築している可能性があります - 声に注目する…一人づつ自己紹介をさせ、声で「これは」と思った人を残す
→張りのある明瞭な声の響きは、エネルギーの強さを表していることが多いです
入社後の活動量の多さが期待できます - 行動に注目する…これみよがしではなく、場に溶け込むような感じの良い行動が目立った人を残す
→気働きができるかどうかに関連します。その人がいるだけで周囲の人のモチベーションを上げたりチームの雰囲気をよくする働きが期待できます
文責:藤原明香
面接中にストレス耐性を見極めたい。圧迫面接以外で、何か良い手法や聞き方はありますか。
応募者のタイプによって何をストレスと感じるかは異なるため、面接で判別可能なストレスは一部分であるという前提での回答となります。
面接時に質問する際には「態度は優しく内容は厳しく」が原則となります。
面接時の態度でストレスを与えようとすると、不当な圧迫を受けたという悪印象にもつながりますので避けるべきです。
質問の精度を上げることで、応募者は用意してきた回答だけではなく、その場で考える回答が必要となるため、ある種の緊張感を与え、プレッシャーを克服する力や状況に適応する能力を見ることが可能になります。
面接中に応募者から曖昧な回答や抽象的な回答が返ってきた際には、ぜひ遠慮せずにご自身が納得感をもって理解できるまで、質問を重ねることをお勧めします。ただし、「相手の持ち味を知りたい」という姿勢は崩さずに、否定や批判は避け、回答に耳を傾けることが重要です。
文責:藤原明香
採用活動に割ける人員が少ない中小企業でございます。どうしても会社内のパワーバランスが採用活動でも反映されてしまいます。トップダウンで面接を進めてもよいものなのでしょうか?
トップダウンで面接を進める際の最大のメリットは、トップ層(経営層)の魅力に惹きつけられる応募者が一定数いる可能性があることと、トップ層が育成したいと思う応募者を採用できる可能性があることです。一方、リスクとしては、一般的に評価が主観的になりやすいこと、「してはいけない質問」などを応募者にしてしまうこと、応募者が委縮して持ち味を発揮できないことなどが挙げられます。以上のリスクから、個人的には、トップダウンだけでなく、現場社員による面接を導入することを推奨します。「若手社員を投入したほうが、応募者への動機付けにつながる」という観点からトップ層を説得してはいかがでしょうか。
文責:小松弓恵
今後は、応募者と直接会う機会を減らすようにという会社の方針が示されました。テストやエントリーシート、面接やグループ討議以外に何かオンラインで実施する選考手法があれば教えてください。
オンラインによる選考手法は、様々なやり方が考えられます。私の専門領域は、人の行動をベースに評価をすることにありますので、行動観察型の演習の例を2つほど紹介します。
- プレゼンテーション演習
テーマを示し、自分なりに情報を集めて発表し、評価者からの質問に答える形で進める演習です。
聞き手に対し、自分の考えをうまく話し、相手を説得することができるかを評価します。
テーマによっては、インターネットを使って情報をうまく収集する力を見ることもできるでしょう。 - 顧客との対話演習
面接官が顧客役を演じ、うまく顧客と対話ができるかを見る演習です。
例えば、応募者が営業担当になり自社の商品を販売する、あるいはクレームを言う顧客に対処できるかを見る、などを行うことができるでしょう。
実際に仕事の場でオンラインで取り組んでいることは、採用の場に応用することができます。
ぜひ自社の業務をオンライン形式で応募者に取り組ませてみてください。オンラインの良さは記録を残すことができる点ですが、一方で情報の流出が懸念されます。情報管理の仕方を検討しつつ取り組まれるとよいでしょう。
文責:小松弓恵
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