アセスメントに関するFAQ

アセスメントに関して、お客様から寄せられたさまざまな疑問に、各種勉強会の講師が回答させていただきます。

6512022/10/26面接

客観面接では「応募者の過去の経験について尋ね、評価に繋がる情報収集を行う」と習ったのですが、なぜ「過去」について尋ねるのでしょうか?

客観面接は仕事で求められる能力を要素別に基準として判断する、戦力性について評価するための面接手法です、戦力性を評価するためには、応募者が入社後に(未経験の)仕事で成果を挙げられそうか、情報収集を行うことになります。この際、「過去の経験」は応募者が実際にとった行動や判断の「具体的事実」という証拠情報になります。例えば入社後に求める基準がリーダーシップであれば、応募者が実際にリーダーシップを発揮した経験を尋ねます。そこでの「具体的事実」としての行動や判断が、入社後に求められるリーダーシップに照らし合わせて成果に繋がりそうかを判断します。過去に適切な行動が取れている応募者であれば、入社後に同様の場面に遭遇した際に適切な行動を取り、成果に繋げられる可能性が高まります。しかし、適切でない行動やそもそも行動がとれていない場合には、入社後に成果に繋がる行動を取れる可能性は相対的にみて低くなります。

一方、「入社後にリーダーシップを発揮できそうですか?」といった、「将来の展望」を確認する方法だと、応募者の意思や熱意を確認することはできますが、仮に意思や熱意があったとしても、実際に仕事を任せた際にうまくリーダーシップを発揮できるとは限りません。

面接を通して入社後の戦力性を判断することが客観面接の目的ですので、成果創出を予測する上での妥当性が高い「過去の経験」に注目し、そこでの「事実」を情報収集することに重きを置くのです。

文責:河合靖弘

面接カテゴリのセミナー: 面接官セミナー新卒基礎編中途基礎編

6502022/10/19その他

貴社のウェビナーに参加し、採用基準には戦力性基準と同化性基準があることを知りましたが、どちらの基準を優先するのが良いですか?

いずれも採用基準としては重要な要素であり、選考においていずれかを優先して対応することはあまりお勧めいたしません。戦力性基準は入社後の成果創出について確認する為の基準であり、同化性基準は入社後の組織への定着性を確認する基準となります。そのいずれかが欠けていても適切な採用は成り立ちません。そのため、基準それぞれに優先順位をつけるのではなく、選考ステップ全体を通して網羅的に各基準を評価していくことをお勧めします。

設定する基準によって、どのような選考手法が適切となるかは異なります。例えば同化性基準であれば、面接・面談を通して本人に会って対話をしてみてないことには、人柄や印象などの要素は掴みにくいです。逆に、戦力性基準として論理的思考力を見たいのであれば、対話をもとに判断する面接よりも、論理的思考力を測定するテストを課す方が、より適切な結果が得られやすいでしょう。1つの選考ステップであらゆる基準について評価しようとするのではなく、各基準を評価するためにどのような選考ステップが有効となるか、全体を俯瞰して整理・検討していくことが重要です。採用基準の運用については各社ごとに大きく事情が異なるかと思います、ぜひ当社コンサルタントまでご相談いただければ幸いです。

採用時のミスマッチは企業と応募者の双方に影響を及ぼすため、選考ステップ全体を通し、戦力性と同化性、両方の基準を適切に運用していただきたいです。

文責:河合靖弘

6492022/10/12面接

応募者の面接準備や対策を打開するために、あえてエントリーシートに書かれていない話題だけを尋ねることは有効でしょうか?

エントリーシートに記載のない項目を確認をすることで応募者の評価に繋がるのであれば、質問すること自体はNGではありません。ただし。記載された内容に一切触れないというのは望ましくありません。

エントリーシートに記載された内容は、応募者が面接で積極的に話したい話題であることが多いです。それに触れないまま面接を終えることは、応募者の自己アピールの時間を失わせることであり、貴社の印象や面接の満足度を損ねます。

面接では、応募者が過去にどのような判断・行動をし、どのような成果や学びを得て、それを今どのように活かせているのかを丁寧に掘り下げていくことが重要です。そう考えると、エントリーシートに記載された内容は、面接官にとっても応募者がアピールしたい話題を事前に把握でき、そこからどのような質問で話題を掘り下げるかを検討するための事前準備に活用できます。ぜひこの情報を活用して、面接での質問や対話をスムーズに進めてください。

文責:河合靖弘

面接カテゴリのセミナー: 面接官セミナー新卒基礎編中途基礎編

6482022/10/05その他

採用業務を引き継ぐことになりました。営業からの異動で全く経験が無い分野なのですが、どのような知識を身につけておくべきでしょうか?

採用業務は会社の魅力を外部に発信するための広報的側面と、自社に相応しい人材を採用するための人事的側面の2つが求められます。また、社内では現場から経営層まで、社外では応募者から外部の事業者までと、多岐に渡る人々と関わりをもって仕事を進めることになります。営業で身につけられたスキルや経験は、様々な場面で活かすことが出来るでしょう。

ご質問への回答ですが、採用業務を進めるにあたり、まずは「基準」についての理解を深めていただければと思います。自社の魅力を発信するにあたっても、採用選考について検討するにあたっても、「どのような人材を採用したいのか」という基準を明確にすることが重要です。一般的には、自社の求める人材像を明確にし、それを採用基準として定義します。この採用基準をふまえて、基準に沿った人材を集めるための広報施策や選考手法を検討していきます。

基準についての考え方や、具体的な選考手法の特徴については、当社の「新卒採用担当者 入門セミナー」でも詳しく取り扱っています。知識習得に当社セミナーをぜひお役立てください。

文責:河合靖弘

6472022/09/28分析

社員の適性検査の結果と職務業績の相関分析を行ったところ、適性検査の特定の尺度に強い相関が見られた。今後は、この尺度の点数が高い応募者を積極的に採用しようと思うが、何か気をつけるべきことはあるか?

「どの程度“高い”点数を求めるか」を検討してみるとよいでしょう。職務業績で社員を「高・中・低」の3群に分け、分散分析を行ってみてください。3群とも全国平均を下回っているようであれば、決して“全国平均点以上の応募者”を求める必要はない、ということになります。さらにヒストグラムを作成して各群の点数分布も見てみると、何点を基準に採用選考を行えばよいかが分かります。(適性検査結果と職務業績との)相関分析の利点は注目すべき尺度の特定にありますが、求められる点数までは分かりません。採用選考で活用するためには、分散分析やヒストグラムなどの分析手法も組み合わせて検証するとよいでしょう。

文責:清野剛史

分析カテゴリのセミナー:統計分析セミナー

タレントマネジメ
ントコラム 日本エス・エイチ・エルの人事コンサルタントの視点

ご質問

お気軽にご質問をお寄せください。
※お送りいただいた全てのご質問を掲載するわけではございません。また質問内容を抜粋して掲載する場合がございます。 あらかじめご了承ください。

セミナーお問い合わせ