アセスメントに関するFAQ
アセスメントに関して、お客様から寄せられたさまざまな疑問に、各種勉強会の講師が回答させていただきます。
「アセスメントに関するFAQ」は「人事アセスメントFAQ」としてリニューアルし、YouTubeで更新していきます。ぜひ、そちらもご覧ください!
採用選考応募者の特徴について、面接を通して確認できる要素には、どのようなものがありますか?
面接という手法が、対人コミュニケーションの機会であり、対話を通じて応募者の経験や考えを知るという点がポイントになります。
対人コミュニケーションという観点では、応募者に抱く印象や面接中の態度、雰囲気などから、組織になじむかどうかの同化性を見ることができます。また、質問に対する回答の適切さや、話の分かりやすさなどから、相手の求めるものを把握し、相手に合わせた適切なコミュニケーションがとれているかを確認できます。
応募者の経験や考えを知るという観点では、どのような角度から話を掘り下げるかによって、様々な要素を確認することができます。例えば「リーダーシップを発揮した経験」を確認することで、人との関わり方や、人を巻き込んで影響力を発揮した場面での具体的な行動を、「重要な判断をした機会」を確認することで、判断のための情報の集め方や、思考のプロセス、判断の妥当性などを確認できます。
とはいえ、面接時間には限りがあり、情報収集できる範囲にも限度がありますので、今回の面接で何を確認したいかを明確にし、そのために面接でどのような情報を収集すべきかを事前に面接官とすり合わせ、認識を揃えておくことが重要です。
文責:河合靖弘
ある職務における、求める人材像を定義するための方法を教えてください。
まずは対象となる職務に必要な要件を整理することが重要です。その代表的な方法として、「インタビュー手法」と「データ分析手法」の2つが挙げられます。
前者の「インタビュー手法」は、経営層や対象職務のマネージャーなど、その職務をよく理解をしている対象に対して文字通りインタビューを行い、職務遂行に重要な要素を確認していくことを指します。この手法のメリットは、経営や現場の視点から求めるものを明らかにするだけでなく、将来必要となる要素や現状改善のために期待することなど、将来にわたるビジョンを網羅することも可能になる点です。一方で得られる情報がインタビュー相手の主観に影響を受けやすいことや、現実とかけ離れた理想像の追求になるリスクもあります。
後者の「データ分析手法」は、対象の職務従事者から適性検査の受検データを収集し、高業績群と低業績群の集団間におけるデータ上の特徴差を比較することで、成果創出に差異が生まれる要因を明らかにする手法です。この手法は適性検査結果や業績評価点などの客観的な情報をもとにして集団の特徴をとらえることで、要件整理を行う担当者の主観を排除できることや、職務従事者個人ではなく、集団に共通する要素を抽出できることがメリットです。一方で、分析のためには一定数以上のデータを取得する必要があることや、あくまで現状の特徴を明確化することにとどまり、将来に期待する要素を反映させられないことがデメリットです。
これら2つの手法はそれぞれ相反するメリット・デメリットを持っていますので、要件整理の際には双方の手法を組み合わせて実施することをお勧めします。前者の「インタビュー手法」は、当社の「採用基準設計セミナー」で、また後者の「データ分析手法」は当社の「統計分析セミナー」で、それぞれ具体的な手順を身につけることができますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。
文責:河合靖弘
今年の採用活動について、選考時に実施した適性検査のデータ分析を通して振り返りたいのですが、なかなか時間を割くことができません。分析の切り口のうち、これだけは行ったほうが良いというものはありますか?
選考フローのうち、個人面接にあたる選考を優先して分析することをお勧めします。理由は、面接という手法が面接官のスキルや実施目的の理解(=評価基準を理解し、適切な面接ができているか)に影響を受けやすいからです。
分析の切り口としては、面接官ごとにデータを仕分け、面接合格者集団と不合格集団の特徴差を比較します。面接選考の前は「面接参加者」という1つの集団であったものが、面接官が評価を行うことで「合格者」「不合格者」という2つの集団に分かれたということであり、集団の特徴差を比較することは、その面接官がどのような視点で評価を行っていたかを明らかにすることに繋がります。表れた特徴の違い(例えば、適性検査のある項目について、合格者平均点と不合格者平均点に有意な差がみられている)が、その選考で見るべき採用基準と一致しているかを確認することで、面接官の評価が妥当であったかを検証することが可能になります。
文責:河合靖弘
分析カテゴリのセミナー:統計分析セミナー
オンライングループディスカッション(GD)で分析力は評価できますか。
分析力の定義にもよりますが、基本的には難しいでしょう。「論理展開に納得感がある」「相手の意見の矛盾に気づく」などの論理的な思考力はある程度評価できますが、「重要な情報を見極める」「データを多角的に勘案する」などの情報を分析する力は、大量の資料をその場で読み込んで議論してもらわない限り、高いレベルでの評価はできません。
また、そもそも「分析力があっても発言が少ない(しない)人」はGDで評価できないため、分析力を重視するのであれば、別の手法での評価をお勧めします。GDは、あくまでも「他者との関わり方」を見る手法だと考えてください。
文責:清野剛史
グループ討議カテゴリのセミナー:グループ討議セミナー
寡黙なタイプなのか、採用面接に来た応募者との会話が進みません。
応募者とのラポール(信頼関係)形成はできている、という前提でお答えします。
積極的に自分から話すタイプの応募者でない場合は、クローズド・クエスチョンをうまく活用してみてください。一般的には「好ましくない質問」の代名詞ですが、会話にリズムを生み出す目的で使う場合があります。「はい」「いいえ」で簡単に答えられる質問や、「まず、"学業の面で"頑張ったことを教えてください」などと場面を特定した質問をすることで、応募者が回答しやすくなります。その上で、「他に力を入れたことはありますか」とオープン・クエスチョンで尋ね、話を広げていくとよいでしょう。
文責:清野剛史
ご質問
お気軽にご質問をお寄せください。
※お送りいただいた全てのご質問を掲載するわけではございません。また質問内容を抜粋して掲載する場合がございます。
あらかじめご了承ください。
- 日本エス・エイチ・エルの公開セミナー
- 選ばれる理由
- セミナーを探す
- 講師一覧
- セミナーご受講の流れ
- セミナー参加者のご感想
- 人事アセスメントFAQ