アセスメントに関するFAQ
アセスメントに関して、お客様から寄せられたさまざまな疑問に、各種勉強会の講師が回答させていただきます。
「アセスメントに関するFAQ」は「人事アセスメントFAQ」としてリニューアルし、YouTubeで更新していきます。ぜひ、そちらもご覧ください!
採用時に多くの手間暇をかけて、学生一人一人と面接を実施していますが、饒舌で話が上手い学生に騙されてしまい、入社後にあれ?と思うことが度々あります。また、面接官の好き嫌いによる好みが評価に反映されている気がして、応募者側の納得感も薄いような気がするのですがどう思われますか?
確かに、他の選考手法と比較をすると、「面接」という手法は面接官の主観や環境の影響を免れないという側面があり、かつ応募者に「騙されやすい手法である」といえます。
そのような側面がありながら、「面接」という選考手法が多くの企業で好まれているには理由があります。
主な理由は以下の3点が考えられます。
- 面接でしか見えにくいものがある
面接では、応募者の経験を聞くことができます。
従って、どのような経験を積んだか、どのようなことを考えたかを詳しく聞くことで、テストなどでは見えない応募者の「人となり」を見ることができます。
また、自分について話す場であるため、「自分自身をどう捉えているか」を推察することができます。
自分を客観的に見ることができるか、極端に高く(或いは低く)自分を捉えていないか、などを確認することができるのは「面接」という手法だけだといえるでしょう。 - 社員が実施することができる
テストなど、外部のサービスを使わないと実施しにくい選考手法に比べ、面接は社員が実施することが可能です。
従って、極力採用予算を抑えたい場合、面接は最も取り組みやすい選考手法であるといえます。 - 評価以外のメリットがある
面接は、企業のイメージアップや応募者の動機づけなど、評価以外の目的として活用することができます。
応募者の質問を受けるなど、面接では応募者と面接官とでじっくりと対話をすることが可能です。
そのため、面接は重要な広報のための道具になりうるのです。
こうした理由から、面接は企業と応募者双方に利点のある手法だといえます。
このような面接の特徴を活かしつつ、他の手法も組み合わせることで、より採用活動の質を高めることができるでしょう。
文責:藤原明香
当社では、幅広い年齢層の方に対し、キャリア採用を行う予定です。特に年齢の高い方(60歳代以上)を採用するにあたり、確認すべき点があれば教えてください。
年齢の高さだけで一概には言えませんが、私見ながら、人生経験を積んだ応募者をキャリア採用する際の留意点をお伝えします。
仕事の経験を多く積んでいる方のうち、特に仕事に対する自分なりの考え方を強く持っている方は、組織のもつ価値観が理解できないと、その組織で働くことが苦痛だと感じる可能性があります。応募者自身の仕事に対する考え方を詳しく尋ね、自社の価値観と大きく違わないかを確認するとよいでしょう。
また、業務経験を積むほど、過去の経験が戦力になる場合もあれば、新たなことに踏み出す際の足かせになる場合もあります。豊富なキャリアを持つ応募者に対しては、経験だけを尋ねるのではなく、「他者を受け入れる柔軟性」や「変化への適応性」があるかを確認することが望ましいです。新しい組織に入るにあたり、自分のスタイルを変えることが求められる可能性があります。その際に、自分のこだわりを捨て、新たなことに前向きに取り組める人かどうかを確認することが大切だと感じます。
文責:小松弓恵
採用担当者になって数年たち、新卒採用面接官として何人もの応募者と面接を行っていますが、今イチ自信を持つことができません。自分の面接がうまくいっているかを確認するために、どのような方法がありますか。
「うまくいっているか」という視点のとらえ方によりますが、データをもとにした検証の仕方には大きく2点あります。
1つ目は、ご自身が高く評価をした応募者の評価結果と入社後のパフォーマンスを比較することです。採用面接時の評価が高かった方が、入社後に高い業績を残すことができれば、面接の評価結果が妥当であり、会社の戦力になる人を評価することができたといえます。
2つ目は、応募者の面接に対する満足度を確認するという考え方です。面接を受けた人が、その面接によって入社意欲を高めることができれば「面接がうまくいっている」と言えます。面接後の辞退率を検証することで見えてくるでしょう。
ただし、データ数が少ないと検証しにくいです。
一方、「応募者に聞きたいことをうまく聞くことができているか」「面接官としての態度に違和感がないか」など、面接のスキルそのものを確認したい場合、第三者に面接の進め方をチェックしてもらうという考え方があります。当社の「面接官セミナー 質問力向上編」にお越しいただければ、面接のプロによるフィードバックを受けることができます。ぜひご参照ください。
文責:小松弓恵
当社では、ここ数年、上司と部下による1on1ミーティングを週に1回程度行うことを推奨しています。最近、現場の上司から「1on1ミーティングで『何か話したいことはないか』と部下に聞いても『何もない』と言われることが多い。何を話したらよいか」という相談を受けることが増えてきました。どのように対応したらよいでしょうか。
1on1ミーティングで部下が「何も話すことはない」と述べることが多い場合、大きく3点ほど原因が考えられます。
- (誰が相手であっても)部下自身があまり自己開示をしたくないタイプである
- 1on1という場で(あるいは上司という立場の相手に)話すべき内容は何もないと感じている
- その方が上司であるから話したくない
会社としては、2点目と3点目が原因である可能性がないかを確認する必要があります。
特に、同様の悩みを抱えている上司が多い場合、2点目が大きな要因である可能性が高いです。
2点目や3点目が要因だとした場合、人事部門としては、上司に対して1on1ミーティングの望ましい進め方を伝える一方、「1on1ミーティングは色々なことが話せる」という風土を作っていくことも大切です。
上司に伝えることとしては、
- 雑談や部下の関心事項などを意識して話す
- 毎回、部下の課題や問題点の指摘から入らないように気を付ける
- 部下の話を頻繁に遮らないよう、配慮する
- 「時間がない」「忙しいから短めにしたい」などと、時間が限られていることを部下に言い過ぎないよう気を付ける
- なるべく部下が多く話せるよう配慮する
- ときに、上司自身のこと(できれば苦手なことや失敗話も含め)をオープンに伝える、ただし上司が話し過ぎないよう気を付ける
伝えたほうが良いことは他にもありますが、1on1ミーティングの目的や御社の社風によっても進め方が異なるかと思います。
より詳しい情報を把握したい場合は、ぜひ当社のコンサルタントにご相談ください。
文責:小松弓恵
講師の方が考える、「ウィズコロナの時代」の新卒応募者に求める採用基準には何がありますか?
あくまで私個人の見解として回答します。
ここでは特定職務の専門職ではなく、ジョブローテーションを前提とし多様な業務に従事する可能性のある、総合職に求める採用基準として考えます。
その場合には、「変化への適応力」と「主体性」という2つを、新卒採用では優先度の高い要素に挙げたいと思います。
1つ目の「変化への適応力」は、コロナウィルスの流行によって顕著な変化が生じたビジネス環境に素早く順応し、自分の持ち味を発揮できることと、多様な価値観を受け入れ、状況や役割に応じて自身の行動や考えを柔軟に変容できることを指します。前例が無く先の見えない環境であっても、それを楽しむくらいの気概を持てることが、どのような仕事への従事であっても重要だと考えます。当社の定義するコンピテンシーでいうと「状況適応力」が該当します。
2つ目の「主体性」は、与えられた役割を自分ごととしてとらえ、職務に必要な知識や経験を主体的に得ようとする姿勢を指します。状況が刻々として変化していく現在のビジネス環境では、既存の業務マニュアルや上司・先輩社員の経験が必ずしも有効になるとは限りません。自ら主体的に取り組むことでトライアンドエラーを繰り返し、そこでの気づきから学びを得ていくことが重要と考えます。多少の失敗が許される新人時代に多くの経験を重ねておくことは、その後の大きな財産となります。当社の定義するコンピテンシーでいうと「ヴァイタリティ」に該当します。
経済産業省の定義する「社会人基礎力」には、このほかに「考え抜く力」や「チームで働く力」がありますが、これらは職務での経験を通じて少しずつスキルを高めていけると、個人的には考えます。それよりも、多様な環境のなかで経験を積み重ねていくための「変化への適応力」と「主体性」を、これからビジネス現場という新しい環境に飛び込む新卒社会人に持っていてほしいです。
文責:河合靖弘
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