人事部長からの質問

2006/07/12 788

研修の目的は受講者の底上げにあるのですか?

「参加者の出口調査を読むたびに無力感に陥ります。こうこうこういう理由でとてもよかった。設営してくれた人たちに感謝します・・・と書いてくるのは研修が必要ない優秀層なのです。逆にこの人たちのためにこの研修をやっているんだ、と思う層の人たちは、講師の言動やテキストの小さな瑕疵をとりあげて、こういう講師をどうして選んだのかと文句を書いてくる。研修での底上げは難しいのでは。」 と書いておられます。そうだと思います。優秀な人はあらゆる機会をとらえて益々優秀になってゆき、その逆の人はあらゆる機会をとらえてますます非優秀になってゆきます。であれば、研修の目的を優秀者のさらなる強化において彼らが求める機会提供に徹したらどうでしょうか。「底上げ」を目的から外してしまうのです。

文責:清水 佑三

2006/07/11 787

安倍晋三論をききたい。器だろうか?

一度、秋田から羽田へ帰る時の飛行機で乗り合わせたことがあって身近によく観察したことがあるのですが、安倍さんは亡くなられた橋本龍太郎さんの対極にあるイメージですね。「怒る、威張る、すねる」といった橋龍の暗鬱な性格は、安倍さんには微塵も見られない。気弱そうなお坊ちゃん的な風姿、外貌です。「僕は課長補佐。並の役人より政策は詳しい。」 が橋龍の自負だったというが、安倍さんは安全保障や北朝鮮問題以外の諸政策にはあまり興味、関心がないみたい。国民もまた経済問題などはよくわからない。同じ目線を共有できるのだと思います。北がロケットを発射したりすると昼寝から覚めたように元気になって記者会見でも勢いがでる。平成の大星由良之助です。ことによると大器かもわかりません。

文責:清水 佑三

2006/07/10 786

勝ちたいという意志が弱すぎる。どうしたらよい?

「日本サッカーのW杯惨敗はコーチ、選手の問題ではないと思う。日本社会が“勝ち負け”を好ましくないものとして避け、けが人が出る棒倒しや騎馬戦のような激しいチーム対抗戦を学校行事から外してしまったことの帰結だろう。勝負に対する強い執着心を忌避すれば軍事、経済、スポーツすべてにおいて三流国になるのはやむをえない。」 と付言されておられました。おっしゃるとおりでしょうね。一定のルールのもとでボールを激しく奪い合うサッカー強国の代表チームのように会社間競争をやっているか自問自答する必要がありますね。ルールの間隙を縫う「脱法商法」でしかボールを奪えない「みじめなエリートたち」が輩出するのは社会全体の衰退現象の投影なのかも。とどのつまりは先の大戦に負けたからではないか。

文責:清水 佑三

2006/07/07 785

中丸薫の本は読んだことがありますか?

嘘か本当かわからない話が次から次へでてきて面白いことは間違いなく面白いのですが、こういう本ばかり読むとまわりから相手にされなくなるような恐怖があります。清水さんがもし読んでおられないなら読んで感想を教えてください、が寄せられた文章の全部です。早速アマゾンで中丸薫さんの『泥棒国家日本と闇の権力構造』という本を買って読みました。ベンジャミン・フルフォードという人との共著になっています。質問者の方の希望とは別に、フルフォードさんが担当していると思われる箇所だけよく読みました。西欧文明と東洋文明を二重に生きている日本人だけがなしうる「何か」への期待の言及には共感できました。顕微鏡で見ないと見えないレベルですが、私自身もエス・エイチ・エルとの御縁の中で、そのことを明確に意識して動いてきているので、ひとつの励ましの声として聞けました。面白い本だと思いましたが、内容面では自分の中の「教養のようなもの」が邪魔してついてゆけませんでした。

文責:清水 佑三

2006/07/06 784

公務員になりたいと思う。どう思われますか?

これからの公務員は「受難」が100%予約されているようなしんどい仕事です。「飛んで火にいる夏の虫」という諺がありますが、まさにその言葉どおりの「袋だたき」が待っているとみないといけないでしょう。このことから逆算されることですが、公務員に向く人材とは、国民(市民)のイライラがまったく理解できないタイプの人です。社保庁や大阪市役所で取りざたされた職員の仕事ぶりや待遇を意識していっていますが、人の軽蔑や侮蔑の中での仕事は、なみ外れて鈍感じゃないとできないです。そういう仕事に望んで就くのだから給料や年金が世間よりも高くてもよいのでは、というのが私の率直な意見です。

文責:清水 佑三