人事部長からの質問

2007/03/20 956

御社の適性テストは併行版が少ないという批判がありますが。

このコラムのスタートは2000年8月4日です。7年近く、極力、商売にからめないという原則でやってきました。ご常連の方からの質問なのであえて禁を解いて回答させていただきます。「適性」とは何かをするのに適した性質をいうのですが、たとえば「四字熟語」の問題は何の適性を測っているのか、よくわかりません。新聞記者でも最近は四字熟語を使わないですね。こうした知識を尋ねるタイプのテストの場合、何の適性を測っているか実はよくわからないのです。さらに問題なのは一版だけのテストだとこの手のテストは学習して正答率をあげてゆけます。それを防ぐために、たくさんの併行版を用意せざるを得ないのです。当社のテストのように合理的思考力そのものを測っている場合は、世界共通の一版だけで十分なのです。世界中の多国籍ユーザーからも(高い妥当性が確保されているため)併行版を作ってくれという要求は出てきません。

文責:清水 佑三

2007/03/19 955

東京地裁の(堀江被告への)実刑判決をどうみますか?

判決が出た日の前日の夕刊フジで法曹界のある方が懲役2年6ヶ月の実刑判決を予想していました。どんぴしゃなので驚きました。(新聞で)判決要旨をよく読みましたが、おおむね納得できるものだったです。特に多くの投資家に迷惑をかけたことに対して一片の謝罪もなく、という箇所で裁判官の気持ちのようなものがよく出ていたと感じました。実刑は「2年6ヶ月の閉門蟄居がこの人には必要だ」という判断によるように思います。裁判官が異例の説諭をしたのをきいても、この裁判官はことによるとホリエモンファンなのかもしれないと思ったことです。

文責:清水 佑三

2007/03/16 954

人は見た目が9割だそうです。それで採用していいでしょうか。

「人は見た目が9割、という本を読んで自信をもち、男性学生二人のうちカッコいい方を採用してしまいました。間違っていますでしょうか?女性のお客様が多いので、好感を持たれた方がいいと思うので。」というお尋ねです。間違っていないです。妥当性のある判断だと思います。ただ、そのカッコいい学生が口をきくとひどいという場合は違うと思います。同じように口がきける人が二人残った場合、見た目を優先する、のは天然自然のことわりに合致しています。

文責:清水 佑三

2007/03/15 953

死後の世界はありますか?

あるように思います。ただ、この世で使っている言葉の「ある」「ない」とは違った趣きで「ある」とみています。もっと説明をといわれると困ってしまうのですが、私がそのように考えるようになったきっかけだけお話ししましょう。前にも書いたことがあるのですが、私には生後すぐ死んだ兄がいて、その兄を感じたときがあるのです。このことは何を意味するか。うまくいえないですが、兄はどこかに生きていると思うのですね。そうしないとこの接触の意味は(私のなかで)説明がつかないです。これ以上書くと、頭がおかしいと思われるのでやめておきます。

文責:清水 佑三

2007/03/14 952

管理職任用試験で知識を問う意味を。

知識を問うことは大切です。問い方が問題だとみます。選択式で答えさせる方式はダメですね。無意味です。文章で書いてもらう形式がいいです。たとえば、業務に関係するような法律用語の意味を文字数を定めて書いてもらいます。その書き方を精査すれば、その人の概念化知能とよばれるもののレベル判定ができます。概念化知能は管理職者にとって「七つ道具」の筆頭に来るもの。それがあまりに不自由な場合、管理、監督される立場の人はやってられないです。野球の監督登用試験で「ボーク」とは何かと書かせるイメージです。長嶋茂雄さんの回答など読みたいですね。

文責:清水 佑三