人事部長からの質問

2007/05/02 985

情報ばかり欲しがる人が増えているのでは?

「現場の社員へのサポート業務をしている。やたら情報を欲しがる。それなのに、与えた情報に対してありがとうとも言わず、情報を使った結果がこうなりましたとも言って来ない。次から次へとただを情報をくれと言ってくる。これって時代の風潮なのですか?」というご質問です。そうですね。FAQ(よくある質問)症候群という流行性の病気に社会全体がかかってしまっているのですね。その病気にかからない人は、まず最初に動きます。動くとたくさんの情報が現場で得られます。そこから次の行動へのヒントが得られます。次々と行動連鎖が起こる。ご指摘の「情報をくれ」タイプを「まず動く」タイプに改造しないと会社の将来はないですね。

文責:清水 佑三

2007/05/01 984

管理職スリム化がベテラン社員に与える影響について。

「管理職層のスリム化に取り組んでいます。部課長の職制と処遇がリンクしているため、定年延長の方向と合わせて考えると、多くのベテラン社員に、あなたの給与はもう上がらないよというメッセージになります。ベテラン層の意欲を落とさせない名案はないですか。」というご質問です。職制と処遇をリンクさせているから起こる問題だとみます。(ラインとして)部下や組織を委ねないが、価値ある仕事を会社としてお願いしている場合、その価値に見合う処遇をされたらいかがでしょうか。たとえば余人をもって替えがたい名人芸の持ち主に対して市場価値という概念を導入して処遇するのです。その仕事の市場価値が高い場合、社長よりも高い年収もあり得るはずです。

文責:清水 佑三

2007/04/27 983

今年のプロ野球は面白いですね。

NHKの全国ニュースでメジャーに行った選手の一挙手、一投足を報道していることが、日本のプロ野球を変えてしまいました。すべての若い選手がプロ野球をメジャーにゆくためのステップとみて、そこで認められてメジャー球団から声がかかるのを期待するようになりました。明確な目標を持ったのですね。そこから全体の活力が生まれました。日本プロ野球を蘇生させたのは、NHKのメジャー中継とニュース報道です。とてもおもしろい現象だと思います。放送がもつ力をつくづく感じます。

文責:清水 佑三

2007/04/26 982

モチベーションが下がるサインって何ですか?

「最近、社員全体のモチベーションが下がっている。管理職者が部下のモチベーションが下がるサインを見逃している気がする。サイン発見の方法があれば教えていただけないか?」とお書きになっておられます。業務日誌を手書きで書かせて毎日提出させるとすぐわかります。筆跡に出るのです。ハイになっているときの筆跡とその反対のときの筆跡は驚くほど違います。個々人についてその問題意識をもって毎日の業務日誌を眺めると、緊急出動が必要な人がすぐわかります。内容を読んではダメです。筆跡が語るものを聴く、がコツです。

文責:清水 佑三

2007/04/25 981

頑張っているが、うまく行動できない社員の扱い方は。

「意欲は間違いなくある。傍からも頑張っているのがわかる。しかし、上手く行動できていないために結果が出ない。このタイプの社員が増えている。どうフォローしていけばよいか。」というお尋ねです。ご指摘のことは痛いほどわかります。チーム成績の不振に悩むチームリーダーの共通の悩みではないでしょうか。二つの行き方があるように思います。一つは犬の調教主義に徹するのです。自分で考えて動くことを禁じ、マニュアルを用意して、相手をロボットにしてしまうのです。一定の成果が必ずでます。もう一つは、ご指摘の集団を二軍として定義し、目標管理制度の枠外においてしまうのです。二軍から這い上がってくる人を一軍のメンバーとして扱い計算できる集団に組みいれます。実力的に二軍の人を一軍として計算しようとするから起きる悩みです。

文責:清水 佑三