人事部長からの質問

2007/05/18 995

社内恋愛についてどう思われますか?

会社施設をでたら、同僚はおろか会社関係の人とは絶対会わない、というような哲学をもつ人や会社にとっては社内恋愛は遠くにある存在です。一方、歓送迎会、お花見、お月見、忘年会や新年会という社内行事が好きな会社では必然的に、社員が「ちょっとどう」で終業後、群れることが多く、社内恋愛の機会も増えるように思います。個人的には前者が好みですが、当社の社員が話しているのをきくと、うちは後者なのかなあ、とも思います。社内恋愛そのものは高度のプライバシーであり、職場を濁らせない限り、この欄でとりあげるべき問題ではないと思っています。

文責:清水 佑三

2007/05/17 994

遊園地施設の点検不備、人事にも同じ問題がある?

気にし過ぎといえばそれまでですが、表題に書いたことが気になって仕方ありません。自分の職責においても同じようなことがあるように思えてならないのです。人事部署にとっての点検不備問題ってどういうことがありえますか?というご質問です。よいセンスをもっておられると感服いたしました。一を聞いて十を知る人なのでしょうね。人事における点検不備問題は、一に昇格、二に給与、三四がなくて五に評価でしょうか。一、二は定期的に行われる昇格と給与変更に見落としがないかどうかのチェックです。貢献度の高い人を滞留させ、そうでない人を厚遇すると「貢献社員の流出」問題につながります。辞めたあと競争相手にゆくことが多いので会社としてダブルパンチになります。その点検を人事の立場で行うべきです。

文責:清水 佑三

2007/05/16 993

マネジメント能力に欠ける現職課長の扱いは?

実務者としてみると申し分ないのだが、課長職者としてみると「?」をつけたくなる人が社内に何人かいます。360度評価法のデータでも周囲からの評価は低く、会社の見方が正しいことを裏付けています。こういう場合、人事としてどういう方法を採るべきかというお尋ねです。お答えします。「?」がつく理由が問題だと思います。マネジメント能力の欠如によって、有用な課員が退職してしまうといった実害的なものが発生しているかどうかの見極めです。かりに実害ありとしたら、ためらわず課長任用をみなおすべきです。実害的なものはないが、機会利益の損失という点で問題がある、という場合は、任用問題ではなく、教育的問題として捉えるべきです。その場合、どういうマネジメント能力においてどのような不備が見られるかを精査して個別的な啓発機会を考えるべきです。

文責:清水 佑三

2007/05/15 992

「内定通知書」の意義ってなんでしょうか?

法的には雇用契約の予約確認書の発行だとみます。発行後、かりに内定者グループの懇親旅行で(内定者が)不慮の事故等で死亡したようなとき、この予約確認書の存在が効いてきます。会社主催の行事に社員が参加して起きた事故と同等の手厚い扱いが遺族に対してできるわけです。「内定通知書」がない場合、学生が懇親旅行に参加する根拠が曖昧となります。双方が双方を知り合うための機会であって、参加を強制していない、ゆえに労災的認識は持てないという主張を会社が展開することも可能となります。遺族としては辛い立場に立ちます。そういう立場に立たせてはいけないですね。

文責:清水 佑三

2007/05/14 991

形式だけの登用試験でもある方がよいか?

現場の長の強い推薦のもとで試験制度を運用しています。試験結果が悪い場合、現場の長と人事とで話し合いをするのですが、人事の「留保」案が通ったためしがありません。こういう形式だけの試験制度は無意味だと思うのですが、とお書き添えになっておられます。おっしゃるとおりだと思います。やめてしまったほうがスッキリしていいですね。どうしてこうしたことが起こるか。明快です。現場と人事の力関係が(現場優位で)決まってしまっているからです。登用試験制度は、人事部が権力をもつ場合のみ有効な制度です。

文責:清水 佑三