人事部長からの質問

2007/06/08 1010

人事は転勤者の家族に対してどうフォローすべきですか?

「妻子もちの男性営業マンの転勤が多い。妻や子が転勤先の地域になじめないで苦しむことがある。こうした家庭の問題で悩まされて、営業マンが仕事に身が入らなくなる。人事としてどうフォローすべきだろうか」という質問です。これから急増すると思われる問題ですね。会社が個人に単身赴任を勧めるのもヘンですし、かといってEAP問題として捉えてカウンセラーを差し入れる問題とも違うように思います。唯一解決策としてありうるのは、転勤に対して(家族ぐるみで)免疫をもつ社員とそうでない社員を会社として識別し、前者の人たちだけで転勤ローテーションを組むことです。

文責:清水 佑三

2007/06/07 1009

昇格試験の際に適性テストを使う意味を教えてください。

適性テストには、パーソナリティ質問紙のような自己理解を尋ねる方式のものと、アチーブメントテストのような知的性能測定の色彩があるものと二つのタイプがあります。ご質問は、前者のほうを指していると思われるので、その前提で回答します。ふだんとっている行動についての(本人の)質問紙への回答から統計的推測によって(例えば)「リーダーシップ」の強弱を予測するのが適性テストです。本人の自惚れやコンプレックスが投影されることはあっても、実態と呼ばれるものが正しく投影されていることはまずありえません。したがって、その得点で合否を決めるのは不適当だと思います。

文責:清水 佑三

2007/06/06 1008

優秀な人ほど辞めやすい。これ本当ですか?

「優秀な人ほど、自分の考えを持って自発的に行動できる。そういうタイプの人ほど早期に辞めていく傾向がある。他社さんでもそうなんでしょうか?」という質問です。日本エス・エイチ・エルに限定していえば、自分で自分が優秀だと思っている人ほど、早期に退職する傾向性があります。定着している人は(私を含め)自分で自分が優秀だと思えないために、ここでできないのにどうして他でできるのだろうと(転職を勧める内なる囁きに)耳を塞いでしまうところがあると思います。自分で自分を優秀だと思える人とそうでない人と、どちらが優秀か、答えるすべがないですね。

文責:清水 佑三

2007/06/05 1007

斉藤佑樹が神宮を超満員にしましたね?

凄い、の一言ですね。社会は自らが望む「英雄」を自らの手であっという間に創りだすのだということをこれほど如実に見せた事例は少ないかも。ことによると源平時代の義経も当時の斉藤佑樹だったのかもしれません。それはそれとして、ちょうど今から半世紀前、早慶戦になると始発電車に乗って渋谷へ向かい、神宮外苑で降りて、クラスごとに外苑の森に並んで開門を待ったものです。土日はいつも満員だったです。試合開始まで(二十くらいあったでしょうか)応援歌を次々と歌って間を持たせていました。就中、『慶応音頭』というのが面白かった。近藤という下手なセカンドがいて、彼のエラーで負けて悔しい思いをしたのが昨日のことのようです。

文責:清水 佑三

2007/06/04 1006

清水さんはキム・ジョンイルを評価しているように見えるが。

蛇蝎のごとく嫌っていますが、端倪すべからざる異能の持ち主だとみています。「ならずもの国家」とまでいって(北を)嫌っていたアメリカが、手の平を返して、韓国と同じ太陽路線をとるようになったのはなぜか。ベルリン会談で手渡された(ブッシュ大統領閣下宛ての)キム・ジョンイル親書だといわれている。そこに何が書いてあったのかわからないが、アメリカが飛びつきたくなるような言質が差し入れられたのでしょう。アメリカは甘言に乗ってしまった。キム・ジョンイルの類い稀な才能の勝利ですね。事実としてその才能を認めないといけないと言っているだけです。

文責:清水 佑三