人事部長からの質問

2007/06/15 1015

上司は何故偉いのでしょうか?

「率直にお尋ねします。私の上司は人間的に疑問符があるように思えてなりません。自分では自分をそうでないと思っているらしく、道徳を説いたり、上司風を吹かせることが大好きです。上司というのは、人間性に関係なく権限を持っているから偉いのか、難しい登用試験を突破したから偉いのか、どちらなのでしょうか。」というご質問です。偉いという言葉の意味を明確にしたほうがよいでしょう。人から敬われる、尊敬されるという意味だとすると、上司=偉い、論は無理があります。尊敬するのは個人の勝手で強制される筋あいのものではないからです。偉い=威勢を見せる、論だと上司はそうしないと暖簾を張れないところが一部ありますので、まあ受け入れ可能です。それよりも人間的に疑問符がある、という言い方がひっかかります。ご自分はそうではないのですか?

文責:清水 佑三

2007/06/14 1014

他社を買収し人が余っている。結果として新卒採用を控えているがこの判断は誤りでしょうか?

誤りではないと思います。新卒採用者は相撲の世界で言えば新弟子です。満足に四股も踏めないのが普通です。相撲部屋の扶養家族ですね。当面は役に立たないです。買収でスタッフが余剰傾向のところに、さらに余剰を上乗せする新卒採用者を入れると、人件費倒産の危険も生まれます。現有社員の余剰状態を解消してから、新卒採用を復活させればよいと思います。企業の新陳代謝の機会を損なうという指摘もありえますが、会社がおかしくなったら元も子もないと思います。

文責:清水 佑三

2007/06/13 1013

5月をすぎると途端に応募者の質が下がる。Why?

何故こんなにも一気にレベルが低下するのか良くわからないです。茶髪にピアスで説明会に来たり、工場見学を勧めると「サークルがあるので…」と断ってきたり、正直信じられない学生が目立つ。どうしてだと思いますか?というご質問です。わかりません。五月病ではないでしょうか、は冗談です。ひとつだけいえる事は、多くの有力企業が複数の内々定先をもつ応募者対策として、5月末に「決断」を迫る慣行が近年、定着しているようです。自立・自律・前向きの就職希望者群がそのタイミングで一斉に腹を固め、就職活動を終結させるのでは。結果としてご指摘のようなことが起こっているのかもしれません。

文責:清水 佑三

2007/06/12 1012

リストカッターをどのように扱ったらよいでしょうか?

手首にナイフ傷がある被面接者がいました。評価がよかったので採用しましたが、いろいろ考えると心配になります。人事部担当者としてどういう対処法がありうるのかご教示ください、と添えられていました。そうですか。目がいってしまったのですね。見た光景をきれいさっぱり忘れてください、それが私のアドバイスです。彼女は立派に立ち直ったから、面接を受けて採用に至ったのです。その事実だけをみてほしいと思います。人事担当者の職業倫理、たしなみというものです。

文責:清水 佑三

2007/06/11 1011

清水さんが日本人で良かったと思うのはどんなときですか?

私が今住んでいる家には純和風の離れがあります。その離れから海と山をボーっと見ているのが最近の自分の「癒し法」です。この風景はいいなと思います。日本人に生まれて良かったな、とおもいます。それと和食でしょうか。ほんとうにおいしい和食にぶつかったとき、日本人で良かったという感慨は強いですね。あと長唄や謡曲、義太夫などの純邦楽を聞き流しているときも、心の奥底が安心しているのがよくわかります。その土地に植わっている植物が多分感じている「調和感」だと思います。

文責:清水 佑三