人事部長からの質問

2007/06/29 1025

『逆面接』拝読しました。あれって御社の利益にはならないですよね?

「逆面接の本、大変面白いと思いながら読みました。正直に思ったことですが、あれはある意味ノウハウの開示じゃないですか。技術を公開してしまったら売れないですよね。もったいないと思われなかったのでしょうか?」よく頂戴するお尋ねです。無料の「駅探」が時刻表の売上を減らしたりグーグルマップが地図の売上を減らすのは時代の趨勢です。過去、有料で通っていたサービスが無償化されてゆくのです。Wikipediaがその典型でしょうか。百科事典で食っていた会社はつぶれますね。『逆面接』でやったことも同じです。面接で食っている同業他社は、あわてて自社サービスの高度化に向けて動き出すと思います。それによって面接支援業界のレベルが向上する、そういう流れになればと考えました。

文責:清水 佑三

2007/06/28 1024

狩猟型と農耕型を見極める方法はありますか?

「当社のような仕事(金融)では、同じ作業を繰り返す農耕型の人よりは、常に未知な土地にわけ入って獲物を求める狩猟型の人が居つく傾向があります。中途採用時にその二つのタイプを見分ける簡便な方法はないですか?」というお尋ねです。逆面接をしたらいかがでしょう。面接時間のうちの半分を応募者に与えて「当社で働くことがあなたにとって適切かどうか質問して情報をとってください」とお願いするのです。農耕型の人はこのお願いにとてもとまどいます。気温、日照、降雨などの農耕条件はつねに外からやってくるからですね。待って対応する習性があるがゆえにとまどうのです。とまどう度合いによってご指摘の判別をすると大きな狂いはないとみます。

文責:清水 佑三

2007/06/27 1023

部署の精神衛生のよしあし度を測りたい。相対評価と絶対評価のどちらが有効でしょうか?

「今年度の課題として全社のメンタルヘルス向上問題を掲げています。具体的に挙がっているのが部署ごとの精神衛生のよしあし度のようなものを測る試みです。手探りの状態でおるのですが、このような取り組みは相対評価と絶対評価のどちらが有効なのでしょうか?」というお尋ねです。相対評価と絶対評価について議論するのを好む人がときどきいますが、私は(昔から)その趣味がありません。何それ、と思ってきました。「会社にいくのが楽しいですか?」という一つの質問をぶつけて、自由記述を求める。その記述の仕方から、○(肯定的)×(否定的)△(中間)に分けます。○の度合いがおっしゃるような尺度です。絶対でも相対でもない。ただの比較ですが、部署間差異は明瞭に浮かび上がります。

文責:清水 佑三

2007/06/26 1022

一般職採用についての考え方を整理してください。

「昨今の高学歴化の流れでしょうか、一般職ポストを四大卒が占めるようになりました。前職がメーカーだったこともあり、どうしても四大卒者にオペレーションだけの業務をさせている現状に抵抗感があります。世の中の流れとして割り切るべきでしょうか?それとも短大・専門学校から一般職を採るように変えるべきでしょうか?」という商社に移られたばかりの方からの質問です。一般職=短大というのはいかにも発想が古いと思います。日本エス・エイチ・エルでも積極的に短大卒を採用していますが、一般職という限定はしていません。HRコンサルタントや財務等のプロフェッショナルになる道も開いています。回答ですが、職務内容を明示された上で応募者を募り、結果として採用グループが四大卒者だけになったとしてもそれはそれでよろしいのでは。

文責:清水 佑三

2007/06/25 1021

最近の若者は…論について。

「最近の若者はおとなしい人が多いとよくいうが、ぐいぐい引っ張っていく大人がいなかったからそうなってしまったのだと思う。もっと年長組の人たちが若い人たちに積極的に関わっていかないといけないんじゃないですか?」というコメントです。このご質問への回答は悪いけど投げ出します。いつの時代にも受動的、消極的な人たちがいたと思うし、そういう人がよくないかといえば決してそんなことはないと思うからです。年長組が年少組に対して積極的にかかわってゆく、というお話も私が年少組なら余計なお世話だと思います。人のことをあれこれいう前に自分のことをまずちゃんとやってください、といいますね。

文責:清水 佑三