人事部長からの質問

2008/03/03 1188

エセうつが社内で話題になっている。

「開業医のうつ診断書をもって休職願いを出す人が出てきている。当社の産業医に診てもらうと、中にはうつ病ではないと思われる人がいるとのこと。どう扱ってよいか困っている。」…会社にとって怖いのは、エセうつよりも仮面うつ病といわれるタイプです。本人が体の痛みなどを訴え、うつを疑っていないが、うつ病である場合です。うつ病は早期対応で治る確率が高いといわれていますが、うつだと思っていないために初動が遅れて取り返しのつかないところまで行ってしまうのです。ご指摘のエセうつ問題は、どの社会にもある労働者のサボタージュの一形態であり、会社の労務管理問題です。

文責:清水 佑三

2008/02/29 1187

家相についての質問。

「清水さんは以前から、顔の相や筆跡について言及されていますが、家相についてはどのようにお考えですか?」…筆跡などとまったく同じだと思っています。ヘン、危ない、気持ち悪い、というのが建物の相としてあると思うのですね。そういう家を普請したり買うのは避けるべきだと思います。その反対に、惚れ惚れするようないい相をもっている家もあります。私の家の4軒ほど先に、まさにそういう家があって、いつも立ちどまって眺めてしまいます。斜面に立っている平屋の家なのですが、たたずまいが実にいい。また外回りも綺麗に手が入っていて、四季の花を楽しませてくれます。女性のお医者さんの別荘なのですが、この家の持ち主は幸福な人生を送っているだろうなあ、と想像しています。

文責:清水 佑三

2008/02/28 1186

「創造的思考力」のよい見極め方はないか。

「創造的思考」を得意とする人に共通するのは、アイデア創出に興味が集中して、それを実務レベルに落とすことに興味がまったくないことです。したがって、デザイナーやコピーライターのような仕事にはとても重要な能力だと考えますが、普通の会社の普通の仕事においては、かえって有難迷惑というところがある能力です。それはそれとして、そういう人の発見法ですが、ブレーンストーミング型のグループワークを課すとよいでしょう。オリジナルな考えがまったく出てこない人がよく見えます。出てくるがピントが違う人もよくわかります。

文責:清水 佑三

2008/02/27 1185

昇格試験で小論文を課すことの意味は?

「当社は昇格試験として小論文を実施しています。小論文の評価と実際の働き振りがあまりにかけ離れている例が多く見られます。昇格試験として小論文を課す意味について教えてください。」…小論文で測れる能力は、概念整理、概念表出という能力です。講釈師、見てきたようなウソをいい、といいたくなる人が上位に来ます。実務は逆ですね。相撲の呼び出しのようなもので、声が出るまで15年、館内を鎮めるまでに15年、という世界です。どういうポストにつけるための昇格試験かによって、小論文が必要かどうか分かれます。講釈師基準で考えてください。

文責:清水 佑三

2008/02/26 1184

お医者さんに関するエピソードを教えてください。

「医師向けのコミュニケーション指導セミナーが増えている、というのを聞いて驚きました。お医者さんという仕事をどう思われていますか。」…家人がある病気にかかり、長い期間、病院のハシゴのようなことをした経験から、お医者さんについていろいろな感慨をもっています。大学病院の勤務医についていえば、“白い巨塔”の世界は健在ですね。また開業医さんですが、繁盛しているお医者さんほど、目の前にいる患者のことをよく覚えていなくて、3分診療のうちの大半は思い出すために使っています。これって無駄ですよね。あと、データ・画像依存度が高くなっていて患者に対して五感を働かさなくなりました。最後のことは、ある意味で、人事部の人たちにも言えることです。

文責:清水 佑三