人事部長からの質問

2007/09/14 1079

清水さんのフレッシュマン時代の思い出を。

私は大学院を出てすぐ大手出版社に編集者として入社しました。入社後2ヶ月を経たか経ないかというタイミングでその会社が倒産(会社更生法)してしまったのです。それがフレッシュマン時代の最大の思い出です。会社の求めに応じて希望退職しましたが、こんなにたくさん退職金を貰っていいのかと思ったことをよく覚えています。今から40年前のことです。その会社がそういう事態にならなかったらどうだったろうとときどき考えます。多分、編集者としてコツコツ仕事をして、今はもう定年退職して、自分の発案で世に出した本を読みながら毎日を送っているかもしれません。

文責:清水 佑三

2007/09/13 1078

メンタル疾患はリピートするものですか?

「同業(IT)他社と同様、当社もメンタル疾患者が増えており、つい先日も新入社員の中から発症者がでてしまいました。メンタル疾患と呼ばれる病気は再発するものでしょうか。」…私はその分野の医師ではないので、適切な回答ができません。ただ、ご注意いただきたいのは、メンタル疾患者をひとくくりに考えてはいけないということです。メンタル疾患にも、非常にたくさんの種類があると聞いています。それぞれがみな違う病歴をとるわけですから、回答としては個別ケースに拠る、としかいえないです。

文責:清水 佑三

2007/09/12 1077

凄い技術者を無理にマネージャーにするのは愚かですよね?

おっしゃるとおりだと思っています。野球でしか喩えができないのですが、現役でのプレーが無理な人たちがコーチ、監督の予備軍になってゆくのです。現役でやれる人たちを無理にグランドから剥ぎ取ってしまってコーチ、監督の予備軍にするのは、される方から見ても残酷だし、チーム、球団の損得勘定でも好ましくないと思います。現役を続行させながら監督をやらせるヤクルトの古田敦也さんのやりかたもありますが、選手、監督の両方の成績が振るわなくなります。凄い技術者はどこまでも凄い技術者として処遇し続けるべきです。

文責:清水 佑三

2007/09/11 1076

昇格・昇進時の“うつ”が増えている。防衛策を。

「技術色の強い会社です。技術畑の人が管理職になった途端に、メンタル疾患にかかってしまう事例が複数でてきました。登用のミスマッチ問題でしょうか。」…人に係わるすべての問題はミスマッチ問題です。野球の投手交代の失敗もすべてミスマッチ問題です。それはそのとおりなのです。じゃあそれがわかって何ができるかといえば、何もできません。したがって、そういう角度から考えず、別な視点で考えてみたらどうでしょう。私は仮採用という制度を登用に応用したらどうかと思っています。仮登用制度ですね。6ヶ月の期間が過ぎて、双方がOKであれば、本登用とするのです。こうした踊り場を設けることで、ご指摘の問題は少しだけ改善すると思います。

文責:清水 佑三

2007/09/10 1075

「人事も経理も中国へ アウトソーシングの脅威」というNHKスペシャルの番組を見ましたか?

「ある大手通販会社の具体的な事例がその番組でとりあげられていました。とてもショッキングな内容で、同じ経理の仕事に携わっている立場として、薄気味が悪かったです。種々雑多な意見がWeb掲示板等で飛び交っています。清水社長のこの問題に対するご見解を伺いたく存じます。」…残念ながらその番組は見ていません。コメントを控えたいのですが、折角のお尋ねなので、一つだけ言っておきたいです。今後、(大企業において)ルーチン的な要素をもつすべての仕事は、同じような扱いになってゆくでしょう。データ処理、データ通信の環境が保障されていれば、中国でやるのも自社内でやるのも全く同じだという意味です。大衆衣料品を作る会社が日本から消えてしまったように、単純な繰り返しオペレーションを社員にやらせる大会社も日本から消えてゆくと思います。ごくごく自然な動きと考えますが。

文責:清水 佑三