人事部長からの質問

2007/10/29 1107

昨年と同じ顔合わせの日本シリーズ。清水さんはどう見ますか?

頭のよい監督どうしの戦いですね。どちらの監督の頭がよりよいのか、公開コンペを楽しむみたいなところがありますね。戦いの帰趨ですが、私は日ハムが有利だと思っています。二つの理由をあげておきます。まず、日ハムにとって、このシリーズは、ヒルマン監督への「感謝イベント」になっています。チームをフェアなやりかたで強くしてくれたことへのお礼の気持ちが選手、コーチに強い。選手たちは、「日本一」をヒルマン監督へどうしてもプレゼントしたいのです。念力が出ます。それとファンパワーの違いがあります。北海道のファンは世界一だというヒルマン監督の言葉にウソはないと思う。よいファンに恵まれている。これは大きいですね。よいファンがチームを勝たせるのです。

文責:清水 佑三

2007/10/26 1106

アフターファイブは、社内の人脈と社外の人脈、どちらを大事にすべきでしょうか。

「私は、後者だと考え、そう実践しています。間違っていますでしょうか?」…アフターファイブまで人とつきあわないといけないのですか?わずらわしくないのですか?が私の回答です。人脈、人脈とおっしゃいますが、人脈って何をいうのでしょうか。相互利用を約束しあった盟友リストでしょうか。そんなのヘンですよね。私のアフターファイブについていえば、自分が面白いと思う世界にひたすら浸っています。その世界は時々によってまったく異なり、たった今でいえば病んでいる女房の介護、看護を面白いと思っています。仕事人生四十年を振り返って、人脈形成にアフターファイブを使った記憶はまったくないのですね。

文責:清水 佑三

2007/10/25 1105

管理職は何名ぐらいの直属の部下をもつのが適正か。

条件、状況によって異なるとしかいいようがありません。何をもって適正とするかについても議論がありえます。これでは回答拒否になってしまうので、条件、状況を仮定してお答えします。ご自身が部下と同じように現場の仕事を抱えて走る(プレーイングマネジャーの)場合ですが、部下の数を多くするのは危険です。一人ひとりとの対話の時間がとれないからです。結果として部下の評価がおかしくなります。コールセンターの上長のように、マネジメントに専任できるのであれば、小学校の担任の教師がもちうる適正生徒人数までは、直属の部下をもてる気がします。目安として、一人ひとりとの観察、対話が可能な限度として二十人論を出しておきます。ここでいう適正人数とは、預かった部下の評価がおおむね妥当でありうる範囲という意味です。

文責:清水 佑三

2007/10/24 1104

中途入社層の居つきがよくない。ここはレベルが低いといって辞めてゆく。

「中途入社である私自身も、そのことは感じています。居つきをよくする名案はないでしょうか。」というお尋ねです。中途入社で入ってくる人たちは、自分の仕事力の十分な発揮と成長を期待しているのです。相撲にたとえれば土俵にあがって相撲をとりたいのです。ところが入った部署で働いている人たちが「ぬるま湯」的で、切磋琢磨している様子がない。これでは失望しますよね。成長する人ほど厳しい環境を選ぶ、がこの世のありようです。間違えた、転進しようとなるのだと思います。どうしようもありません、が回答であります。

文責:清水 佑三

2007/10/23 1103

早期退職者が増えている本質的な要因は何でしょうか?

「当社では早期退職はよくないという考えがあり、インターンシップ、職場見学会、説明会、質問会等を丁寧に繰り返し行っています。その為か入社して3年以内に退職する人は10年ほどですが、ゼロです。入社3年以内に3割の人が退職するという最近の統計があるそうですが信じられません。我々が特殊なのでしょうか。」…官公庁、自治体、許認可事業者などでは、おっしゃるような(組織加入者が辞めない)事実はあると思います。辞めないほうが損得でいうと明らかに得だからです。しかし、競争が激化している多くの企業にあってはそうではないとみています。戦争の前線と同じで、過酷な現実があり、その過酷さが日々、加速されているとみます。どうしても勘弁してくれ、という層が出てくるのです。本質的な要因は、企業間の競争激化だとみます。

文責:清水 佑三