人事部長からの質問

2004/11/30 395

近未来に日中戦争はあるか?

直接日中が戦端を開く、はあまりイメージできませんが、中台戦争はありうる、とみています。中国のミサイルは台湾に向けられ、中国軍はその発射演習を繰り返しています。こういう脅しが続くと(日米開戦と同じで)窮鼠猫を噛む、につながってゆくものです。中台が戦えば在日米軍は動きます。中国は米軍の指令機能を叩くためにミサイルを日本に撃ち込むでしょう。自衛隊は防衛出動を余儀なくされます。戦争の帰趨はいかなる場合でも予測できませんが、米軍が最終的には勝つように思います。その結果、中国共産党は崩壊し、米、日、台による民主中国への模索がなされるでしょう。この戦争において、核は使われない、と私はみます。以上は「これから株神話が始まる!」を書いた増田俊男さんのある雑誌上の発言をヒントにした私の想像です。

文責:清水 佑三

2004/11/29 394

老化についてどう思われますか?

偉い(権力をもった)人が年をとってゆくと、ほぼ、同じような行動傾向をとるようになります。他人の話をきけなくなる、自分への中傷、嘲笑に対して異様にいきりたつ、バッハの「フーガの技法」みたいに同じ話を繰り返す、さっき言ったことをもう忘れている、などなどです。孔子様がその昔に言われた「七十にして心の欲するところに従いて矩(のり)をこえず」は、それが難しいから至言として残っているのだと思います。自分の言動をビデオカメラで撮影して、ひまさえあれば点検していますが、まさにそのとおりだなあ、(老化)公害だよなあ、と思うことしきりです。

文責:清水 佑三

2004/11/26 393

これからの時代に必要になる能力をひとつだけあげると?

ハッキング力をあげたいですね。どういう能力かといえば、他人のつくった優れた製品の「秘密」をつきとめ、それを換骨奪胎して自分のものとして使いこなす能力です。その反対が、リニア(入力に比例する)、シリアル(つむぎだす)な作業を前後左右、縦横ななめで延々と続けていって、試行錯誤の末にやっとひとつのその人の製品をつくりだすという能力です。前者は某国において特に優れた能力の発揮がみられ、後者は日本において頻繁にその能力の展開が見られると私はみています。ハッキング力が弱いと全員が(登山でいうと)一合目と二合目にいつもいて、頂上を目指せない現象が起こります。みんなが冒した間違いをみんながなぞりあうわけです。ハッキング力があればいきなり七合目くらいから頂上を目指してしまうのです。倫理とは別な問題で、要注意です。

文責:清水 佑三

2004/11/25 392

自分の歓送迎会には出るのに人のには行かない。

その反対は人のだと出るのに自分のだと出ない、です。ナゾ解きのようですが、通夜、葬式、法事がそうですね。出ないではなく、出れないというべきでしょうか。お尋ねの場合、いろいろな理由が考えられます。一つは損得計算です。他人の歓送迎会は、出すお金に比べて飲み食いが貧弱で、概して損した気になる。自分が主役の場合は今度はお金はいらないが、飲み食いに精をだしにくい雰囲気があってこれも得した気分になれない。また、歓迎会は別だと思いますが、送別会だと「恨みつらみあてこすり」が満載された挨拶を聞かされる。(言っている本人は気づいていない分)聞いている人には辛いものがあります。感受性の鋭敏な人には耐えられない場所です。他人の歓送迎会に出たがらない人には「性能の高い人」が多く含まれるように思います。

文責:清水 佑三

2004/11/24 391

利益志向を植え付ける名案はないか。

利益は目的たりえない、と私は思っています。イチローが数字は結果であって目標にはならない。ただの励みだといっているのに通じます。彼にとってはわかっているのに打ち損じてしまう「操作不可能な自分」だけが大問題なのです。操作不可能だと思うブラックボックスを減らしてゆく面白さにとりつかれているのが名人、名工、名選手だと思います。そういう人の集合体が結果的に利益創出をするのではないでしょうか。事業の打ち損じをどうやったら減らしてゆけるか、その不断の追求それ自体がとても面白く、会社人冥利はそこに尽きるとさえ思います。

文責:清水 佑三