人事部長からの質問
R&D型人材を応募・選別・定着させる具体的な方法を。
広報・選考・教育の原理は、「類は友を呼ぶ」「朱に交われば朱くなる」です。したがって、応募、選別、定着のすべての過程において、R&D型の人を主役におくことです。R&D型の人の対極にあるのが、官僚型の人です。法律的なものへのこだわり、権限拡大へのあくなき執念、言質をとられることへの異様な恐怖、創意工夫に満ちた空威張り、犬小屋の鍵まで隠す秘密主義、などが特徴です。こういう官僚型の人が毛嫌いするのがR&D型の人です。その基準でR&D型人材を社内でみつけて、自分と同じタイプの人の発掘、戦力化を任せればよいと思います。
文責:清水 佑三
当社はR&Dが弱すぎる。良い手をご教授ください。
R&D型の人をみつけて長期的な観点で培養することです。彼らが生き生きと働く環境をつくれば自然に「他社が追随できない画期的な新技術、新サービス」を生み出します。たちはだかるむずかしい問題は、R&D型の人ほど「企業」という閉塞的、閉鎖的な場所を好まないことです。まず応募してこないのですね。応募してくるのはほとんど「寄らば大樹の陰」型の人です。採用担当者もそうですから、類は友を呼ぶで、ある種の再生産の循環ができます。その循環のどこを探してもR&D型の人はいない、それが多くの企業における現実です。R&D型の人の特徴を申し上げると、本質についていつも考えている人です。アインシュタインの考えたことはほんとなのだろうか、といつも思って生きている。面接でかみあわなくなるのです。
文責:清水 佑三
ひと、もの、金とよくいうが、「ひと」はグローバル化できる?
よいご質問ですね。情報については確かに、場所・時間の制約がなくなって、いつでもどこでもという時代が来たように思います。ネットのデイトレーダーの出現が象徴的ですね。ニートとして分類される人のなかにたくさんのデイトレーダーがいるのでは、と思ったりします。それはともかく、ご質問に対する回答はイエスです。「ひと」の無国籍化=グローバル化だと思います。思想・思考が至極簡単にコピーして交換できることと人の土着性の喪失とはワンセットになっているとみます。テレビもない、新聞もない、ましてネットなどはとんでもない、という地域・場所において、土着性が保存されると思いますね。
文責:清水 佑三
おまえのはいつも「結果論」だといわれる。
とても面白い話で興味をそそられます。たしかに、人を殺したという事実だけをみて一定のルールで裁くのは簡単だし曖昧さをもちません。これが結果論ですね。今年のジャイアンツでいえば、どうしてミセリという投手を(オープン戦でも結果を出していないのに)大事な開幕戦の抑えに使うのだ、というような感じです。まさに結果をみてものを言っています。堀内監督の胸のうちは多分、違うだろう。いろいろなことを考えながら、迷いの中で決断したのだと思います。そして失敗する。決断しない人には失敗はありません。失敗した人の心と一緒に旅をするこころがけをもつ。そうすると「おまえのは結果論」という誹りは自然に消えてゆくでしょう。
文責:清水 佑三
能力、能力といいますが、何をいうのですか?
文責:清水 佑三