人事部長からの質問

2005/05/26 510

ハイパフォーマーにグライダー効果を期待できますか?

仕事によると思います。お相撲さんの世界はアップダウンする典型ですね。グライダー効果はほとんどゼロです。ひとつひとつの勝負が区切られているからです。一方、弓道などの世界は、その反対で成績が1回ごとに大きくアップダウンする印象があまりないです。精神的な境地のようなものが成績に関係してくるからだと思います。こういう譬えでわかりますでしょうか。

文責:清水 佑三

2005/05/25 509

去年ロッテの活躍を予言されました。一年遅れであたりましたね。

かつて、ロッテに有藤通世という選手がいました。仰木監督も遊び人の雰囲気が漂う人ですが、有藤通世は渋かった。私の理想の人でした。どうしてこの選手をジャイアンツは採りにゆかないのか、イライラしたものです。それはともかくとして、バレンタイン監督の「お祭り野球」に秘密があります。それにファンが呼応しているのですね。この現象が続く限り、ロッテの快進撃は止まらないと思います。話は違うが、ロッテの応援は、世界一ですね。昔の金田正一監督時代の「ハア、踊り踊るなら、チョイト東京音頭、ヨイヨイ、花の都の、花の都の真ん中で、サテヤットナ…」(東京スタジアム)と比べると隔世です。あれは、ヤクルト神宮に輸出してしまったのですかね。采配などは後からついてくるものです。

文責:清水 佑三

2005/05/24 508

ピーターの法則って知っていますか?

知っています。大昔ですがローレンス・J・ピーターの『ピーターの法則』(ダイヤモンド社)を読んで、官僚の本質が鋭く指摘されていると思いました。すべての階層社会の構成員は、自分の無能レベル(職責を果たせない)に届くまで頑張って昇進し、届くとそこに留まりつづける。やがてあらゆるポストは滞留する(無能な)人間によって占拠される、という指摘に強烈な刺激を受けました。翻って思うに、自分が社長として長く滞留しているのは、(社長として)無能だからだということなのですね。階層は階層そのものの存続のために、すごく有能(無能)な人を排除する、という指摘も鋭いと思いました。忙しい人は無限に忙しくなり、ひまな人は無限にひまになる、というフレーズもあったように思いますが、うろ覚えです。

文責:清水 佑三

2005/05/23 507

ホリエモン・ピエロ論は変っていませんか?

世間の大方の評価は、濡れ手で泡の「百両」を手にしたホリエモンに対して冷めた目で見ている、でしょう。時代を切り拓くITの旗手が、覚えている限りでいえば、三協精機を狙ったミネベア高橋高見、いなげや、忠実屋を狙った秀和小林茂、小糸製作所(トヨタ)を狙ったピケンズなどと同じ席に座ったわけで、ホリエモンのイメージは落ちたと思います。孫正義さんには、日本電信電話公社によって独占され続けた通信インフラに風穴をあける、というのが最初からあったように思いますが、そういう「志」はホリエモンには感じられない。ホリエモン、悲しきピエロ論は変っていません。

文責:清水 佑三

2005/05/20 506

新しく本を出される予定はありますか?

執筆中というと聞こえはよいですが、一章と二章とだけをずいぶん前に書いて、そこで筆が止まってしまっています。「人の顔」についての本です。ある出版社の編集の方が興味をもってくださっているので、その方の気が変らないうちに書かないとと思うのですが、諸々の事情が重なって気分が乗らず、エンジンがかかりません。額田王の歌のように、熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな、に早くなってくれないかなあ、という気持ちです。私の本に関心をもって戴いて嬉しくまた光栄に思います。

文責:清水 佑三