人事部長からの質問

2007/12/17 1141

エス・エイチ・エルの方はみな雰囲気が似ている。採用方針は?

当社の採用方針はシンプルです。ヘン、アブナイ、コワイは避けるが、そこさえクリアできていれば「入りたいと強く思っている人を採る」です。ヘン、アブナイ、コワイは、全体・直観・姿かたちで判断します。筆跡、顔の印象は大きいですね。「入りたいと強く思う」は『逆面接』と呼ぶ手法で見分けています。相手に質問させるのです。「こちらが答えたくなるような質問を続ける人」はまず間違いなく入りたい意思を強く持っている人です。最後に、他社からの内定を持たない人を優先して採ります。内定ゼロの人には、自己主張が苦手な人が多く当社の原住民とバッティングしないからです。

文責:清水 佑三

2007/12/14 1140

清水さんは、毎年どういう年越しをされてますか?

古今和歌集の巻第一第二、春の部に目を通すことでしょうか。「年の内に春はきにけり ひととせをこぞとやいはん ことしとやいはん」(在原元方)で始まり「けふのみと春をおもはぬ時だにも 立つことやすき花のかげかは」(みつね)で終わるのが古今の春の部です。よみ人知らずの歌に顕著なのですが、気持ちが洗われるような気がする歌が多い。この中から一首を選んで、町内会新年会の会長挨拶でみなさんに紹介するのが恒例になりました。そのために、初日の出を拝んだすぐ後、気持ちがシャンとしているタイミングで「古今」を手にとり今年の一首を選ぶのです。新年会での挨拶の主旨は、この歌のように、この一年を新しい気持ちで生きましょう。来年の今日、みなさんにまたお目にかかれることを楽しみにしています、です。私を含めお互いに何時サヨウナラをするかわからないので。

文責:清水 佑三

2007/12/13 1139

信用できる人かどうかを見抜くコツは?

『論語』にある二つの言葉を借りて説明しましょう。「巧言令色、鮮なし仁」「剛毅木訥、仁に近し」
がそれです。最初の、巧言令色というのは、巧みな自己PRという意味です。巧みな自己PRをする人で誠実な人はまずいない、と孔子は言っています。次の剛毅朴訥というのは、意志が強く反対に屈しない人、朴訥というのは、無骨で飾り気がない人をいいます。こういう人には誠実な人が多い、と孔子は言っています。孔子の言葉に共感を覚えますね。遺跡から出土する土偶の表情などから、日本列島に長く住み着いていた縄文人は、このタイプの人たちだった、と空想しています。

文責:清水 佑三

2007/12/12 1138

イエスサーだけの体育会系社員の扱い方

「社長が好きでよく採るのですが、命令には従順だが自分で考えようとはせず、およそ羞恥心がないように見えます。“最前線の歩兵”しか使いようがないのでしょうか。」…程度によるように思います。高校、大学と7年間刷り込まれたものをわずかな期間で消し去ることはできないです。時間をかけて「人間回復」をこころがけるしかないのでは。また、自分で考えようとしない人たちをみなさん毛嫌いされますが、私はそういう人たちでないとできないたくさんの仕事があるように思っています。江戸幕府で云えば、お庭番のような仕事です。

文責:清水 佑三

2007/12/11 1137

アセスメント結果のフィードバックの要領を。

「マネジャー直前層にアセスメントを実施し、結果を上司が本人にフィードバックしている。その際、気をつけることなどあれば教えてください。」…第一に、プラス評価された箇所から入ってゆくのがコツです。野球でいえば、3回のサードへの走塁はとてもいいプレーだった。普通の選手にはあの決断はできない。こんな感じですね。具体的な指摘であることが最も重要です。プラス評価編が終わったら、一つだけマイナス評価されたものを取り上げます。マイナス評価部分を取り上げるときのコツは、アセッサーはこの部分でこういう見方をしているが、君はどう思う、と尋ねるのです。それについて話されたことには論評を加えず、ナルホドねでよいと思います。このあたりがコツといえばコツです。

文責:清水 佑三