人事部長からの質問

2006/02/09 683

声とパーソナリティは関係がありますか?

おおあり名古屋のコンコンチキ、だと思います。声に潜むエロスに注目してほしいと思います。自分の声にエロスがあるのでは、という漠然とした感じは、あるタイプの人が少しづつ自ら気づいてゆくものです。顔も性格もとりたててどうということがないのにどういうわけかモテル、どうしてだろうと考えてゆくうちに自分の声に潜むエロスに気づきます。そうか、これか、といった感じでしょうか。このタイプの人は、社交性をもつに至ります。また一対多ではなく、一対一で膝をつきあわせるようにして小声で話そうとします。そういう習性が身につきます。そうすると、相手の人といつのまにか深い関係になれるのです。うらやましい限りです。

文責:清水 佑三

2006/02/08 682

スペシャリスト、ジェネラリストの向き不向きは一生不変ですか?

あらゆる適性についていえることですが、一生不変というものはないと思います。なせばなる、というのが実態、実相だと思います。ご質問にあるスペシャリスト、ジェネラリストを区別する適性ですが、学習能力の幅、性格の可塑性に関係しています。学習能力の幅が広く、性格の可塑性が高い人は、受動的な生き方を好みます。野球でいえば、来た球を球なりに打つ、やりかたを好みます。ジェネラリスト向きですね。一方、学習能力の幅が狭く(興味・関心が絞られている)、性格の可塑性が低い(融通がきかない)人は、一つの道を究める生き方を好みます。野球でいえば、打つ球を絞って打席に入ります。スペシャリスト向きですね。タイプ間の移動ですが、ジェネラリストからスペシャリストへの乗り換えはありえますが、反対は無理です。技術者をマネジャーにもってくる問題の難しさの理由はそこにあります。

文責:清水 佑三

2006/02/07 681

社員が長期的にモチベーションを持ち続ける秘策を。

エネルギー発揮の態様には個人差があります。長期間、エネルギーの持続と集中ができるタイプの人もいれば、注意力散漫で何をやっても長続きしないタイプの人もいます。採用時に前者タイプで固める、がひとつの具体的なアイデアです。一万人の応募者であっても、データで届いたエントリーシート文を機械に読ませ、その角度でふるいにかけることができますので、これは実行可能な方法です。もう一つ、エネルギー発揮の態様には環境差が影響します。長期間、構成員のエネルギーの持続と集中を引き出すタイプの組織もあれば、その反対の組織もあります。前者の典型的な例は、オカルト宗教組織ですね。後者の典型的な例は定着率の悪い会社です。会社を限りなくオカルト宗教組織に近づける、がひとつの具体的なアイデアです。こちらは社長のパーソナリティに関係しますので実行可能とはちょっといいがたいですね。

文責:清水 佑三

2006/02/06 680

まわりで株を始める人が多い。大丈夫だろうか。

私が社長を勤めている会社が株式上場をしている関係で、証券会社の人とよく話をします。ある人が教えてくれたのですが、ダウ指標が右肩あがりで推移している間、市場に参加する人の8割がリターンを得ているそうです。そこまでは理解しやすい話なのですが、右肩あがりでなくなった瞬間に逆に8割の人が損失を蒙ることになるそうです。右肩下がりならわかる話なのですが、振幅の小さいサインカーブのような上下動を繰り返すときもそうだというのが不思議です。ただ(私の周囲で株をやっている人たちについての)実感値とは一致しますね。確かにそうなのだろうと思います。競馬の世界にはない法則性だと思います。まじめにコツコツ働いて得たお金を、一瞬の投機で失う快感を狙うのであれば、ゴーですよね。

文責:清水 佑三

2006/02/03 679

求人広告で溢れていますよね。転職を勧めますか。

一冊の参考書がまだ新品同様なのにどうして二冊目の参考書を買うのだろうか、と小さい頃から思って生きてきました。一人の女性を大切にできないで、どうして二人目の女性を求めるのだろうか、と考え、私を選んでくれたつれあいを大切にしてきたつもりです。今の場所でできないことが、どうして次の場所でできると思えるのだろうか、幻想ではないか、敗北思想ではないか、が私の意見です。趣味としての転職はよく理解できますが、それ以外の転職はよくわかりません。転職はマジで勧めないですね。長い時間を要する発酵現象しか、「うま味」をつくるものはないのです。酒、醤油、味噌、みんなそうです。人だってそうですよといいたい。転職の勧め、は悪魔のささやきだと思ってください。

文責:清水 佑三