人事部長からの質問

2006/09/21 837

職人気質のベテランに後輩の育成をさせたい。

「当社の仕事はFA機器のメンテナンスが主体。地味だが着実にニーズが増えている。技術屋が一人でお客さんのところに行き、先方で修理を行う。確実な仕事をする人ほど、一人で行きたがり、自分の技術を後輩に教えたがらない。ノウハウの共有を会社として目指したいが厚い壁がある。ヒントを貰えないか。」 がご質問の内容です。プロ野球の世界を彷彿させますね。個人事業主にとって「必死に身につけた技術」をものまねの達人たちに公開するくらいバカバカしいことはないのです。技術が独創的(他人が追随できない)であればあるほど、ご指摘のようなことが起こると思います。どうすればいいか。あきらめることです。その職人気質のベテランを厚遇し、彼らから享受できる利益の最大化を狙ってください。彼らに帰属する固有の技術の承継、複製の道をあきらめるべきです。彼らを怒らせれば確実に個人事業主として契約先を変えるからです。

文責:清水 佑三