人事部長からの質問

2003/08/18 81

現在のような状況だとOBの年金は減額させるしかないのか。

ご指摘の年金は、公制度ではない私的年金を指しておられると推察します。私的年金は、一般に、企業が信託銀行または生命保険会社との間で退職年金契約を結び、掛金を積み立てておき、従業員の退職後に年金又は一時金を退職者に支払う私的制度です。従業員の負担はなく会社負担で行われるところに特徴があります。従業員の「働き」の対価の範疇に入るものなので、ご指摘のような会社の「懐ぐあい」に左右されるのはやむをえないと思います。これから退職してゆく人については了解はとりやすいと思いますが、気になるのは既に退職された方々への減額変更です。生命保険の利率引下げ問題と同種の、なんともいえない後味の悪さが伴います。トップの退任と新トップからの「申し訳ないの口上」があってしかるべきです。

文責:清水 佑三