人事部長からの質問
教育部門への異動を命ぜられた。何か一つ言葉を。
「営業畑で切った張ったを繰り返してきた俺がなんで教育部門なんだと正直思ったが、会社を愛するので受けて立つ。前任者と酒を飲んだら愚痴ばっかだった。来た当初は理想があったがなにもかも剥がされてしまったよ、と半分泣きながら話してくれた。とんでもない部署のようだ。」 という添え文が印象的です。営業の仕事は、やればやっただけ目に見える数字にあらわれます。教育部署は確かに違う。やってもやらなくてもすべてが「気のせい」で移ろう世界です。蜃気楼、逃げ水を追うようなところがある。私の意見は簡単明瞭です。教育部門のあとにもう一度営業畑に戻ることを意識し、教育機会に集まる全国の俊秀の言動をつぶさに観察、記録、分類するのです。得がたいノートがつくれるはずです。それが次の営業の仕事に生かされれば、この異動は神慮であり、天の配剤です。
文責:清水 佑三
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