人事部長からの質問

2006/02/24 694

マネジャー職にとって「分析力」は大事な能力でしょうか。

大事だと思います。その理由は、マネジャー職は説明責任が伴うからです。経営職も同じです。長嶋茂雄さんと野村克也さんを比較するとわかるのですが、バッティング理論を展開するのはもっぱら野村克也さんのほうです。長嶋さんは「来た球をバシッと打つ」だけです。そうすると「球はビューッと外野席に消えてゆく」のだそうです。そのとおりかもしれないが、後輩指導には不適切な表現です。それと比較すると、野村克也さんの三段論法、@ボール球に手をださないAコース、球筋別に打ち方を変えるB次にどういう球筋が来るか見抜く、は説得力があります。野村克也さんがもつこうした「ものごとを分けてみてゆく」性質が分析力の正体です。マネジャー職の人がそれをもっていた方が、上司、部下、同僚、利害関係者にとってわかりやすい、という意味で大事だと申し上げます。

文責:清水 佑三