人事部長からの質問
管理職の資格試験制度をみなおしたい。留意点を。
現行の制度がスタートしたときの「趣意書」をもう一度とりだし、よく眺めてください。まさにそのとおりと思うことが書かれていると思います。このことをよくよく考えてゆくと、実は本当の問題は制度の善し悪しではなく、制度の運用が「立法の趣旨」を踏まえてなされていないことにあったと気づくはずです。たとえていえば職能等級制度です。この制度は、職能のレベルを基準にして処遇を対応させる制度です。お相撲さんや野球の選手をみればわかるとおり、職能はつねにアップダウンします。当然、処遇もアップダウンさせないと立法の趣旨に反します。しかし、どこの会社も職能等級制度をそのように運用していない。真の問題は制度の内容にあるのではなく、運用の仕方にあります。運用を見直すのが先ではないかと思うのです。
文責:清水 佑三
バックナンバー