人事部長からの質問

2003/07/07 52

メンタルヘルス問題についての考え方を。

精神病、人格障害、心身症と大別して考えるとよいでしょう。適切な譬えかどうか不安ですが、前ふたつは、原因がハードウエアとソフトウエアの違いがあるだけで、機能障害であり、同じように「本人および周囲が苦しむ」という点で共通していると思います。心身症は、自覚する本人の症状があるだけで、他害の要素はまったくありません。普通の人がいつもかかりうる精神的な風邪のようなものだと思います。風邪と同じように丁寧に養生すればよいと思います。精神病、人格障害ともに、産業医が扱うべきものです。人格障害はわかりにくい言葉ですが、その人の人格に起因する「不適切行動」パターンをさします。借金病、クスリ、セクハラ、暴力沙汰、虚言など、周囲に迷惑をかける行動を繰り返すパーソナリティの持ち主という理解でよいでしょう。人事部としては「EAP(個人的障害を支援するプログラム)」のような社内インフラを用意して早期発見、早期対応をすべきです。

文責:清水 佑三