人事部長からの質問

2004/09/27 352

社内公募制が有名無実化しているが。

あらゆる制度はそれぞれ固有のライフサイクルをもっています。その問題がひとつ。それから、ライフサイクル的には寿命がきていないが、その制度を必要とした状況がなくなり、またその制度の推進に情熱を傾けた人がそのポストを去るといった理由で、制度が寿命をまっとうせず夭逝してしまうことがあります。芭蕉が平泉で慨嘆した「夏草や兵(つわもの)どもが夢の跡 」となるのです。社内流動化、活性化を狙った「申告型異動」「FA」「公募」等の制度のいずれもが、そんなものもあったなあ、となってゆくのです。私見ですが、社内公募制がうまく根付く土壌は、(1)経験のある人が社内外にいない、(2)難度及び経営へのインパクトが高い、(3)その仕事につくためには適性(センス)が必要といったポストに限定して行うとよいでしょう。新規事業の推進などです。

文責:清水 佑三