人事部長からの質問

2004/08/27 333

ナベツネ辞任、で号外が出たそうですが。

号外というのは面白いです。国民感情を象徴しているところがありますね。理屈抜きなところがじつにいいです。ナベツネは、長嶋茂雄語録を借りれば、いわゆる一つの国民的関心事になってしまったのです。球場に行ってプロ野球を見たこともない人が、口角泡を飛ばし、プロ野球を私物化したナベツネが悪いといっている光景にぶつかると、天下泰平、国家安泰だとつくづく思います。私は(実は)かなり前からのナベツネファンです。読売新聞紙上に展開される彼の憲法に対する立論は明快であり、尊敬に値いする、よく勉強している、と感じています。石原慎太郎さんと共通する直截(ちょくせつ)さがあり、さらに石原さん以上に勉強していますね。あれだけ勉強していると、どうしても勉強していない若い人をみるとダメに見えるのだろうと思います。オーナー辞任について読売同期(入社)の塩田丸男さんが、「これで本業(主筆)に集中できるのだから結構なことじゃないか」とコメントしていましたが、まことに慧眼であります。

文責:清水 佑三