人事部長からの質問

2004/07/27 310

官僚制の弊害は?

よく言われているのは、法による支配の名のもとに、(1)実質的な専制政治がなされる、(2)秘密主義が貫かれる、(3)公平に見えるが実際はそうではない参入障壁を用意し「おいしい蜜」を少数者で独占する、(4)特定のものが「公共的機能」を私物化してしまう、などでしょうか。天下の名門企業がどうしてこんなにひどいことになってしまったのか、という事例はたくさんありますが、そのほとんどが大規模な組織に特有な「官僚主義」の跋扈によるものといってよいでしょう。次第次第に、まじめな人たちが、一所懸命に仕事をするのがバカバカしい組織体になっていきます。その昔、福沢諭吉が「門閥制度は親の敵でござる」と嘆いた江戸諸藩の閉鎖性などが、官僚制の典型の姿だったと思います。有能な人からみると、もう革命しか手がない、となるのです。

文責:清水 佑三