人事部長からの質問
修羅場の効用を説かれているが…
前にも書いたことがありますが、血なまぐさい「生き死にを分ける戦乱の場」を修羅場といいます。シュラジョウと読むのが正しい読み方です。私がこの言葉に注目したきっかけは、荻生徂徠の『政談』です。彼は戦国の武将の方が(徂徠が生きた寛文〜享保の)武将よりも智恵と勇気があったと慨嘆し、戦場の喪失ゆえと理由づけていました。その通りだと感じたのです。それなら自ら修羅場をつくってその場数を増やすしかない、と考えました。その結果、私の自分史は修羅場に彩られましたが、いずれも(志願して)作っていったものです。具体的には大きな夢をもち、その夢に向かって進軍を開始する、に尽きます。退路を断って敵を定義して臨めば、日常坐臥のすべてが修羅場と化します。
文責:清水 佑三
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