人事部長からの質問

2004/05/10 255

兼務人事が増えています。よくないか?

閣僚人事をみていると、竹中平蔵氏をはじめ兼務人事が目立ちます。一方で、(自民党などの)党役員人事をみると必ずしもそういう印象を受けません。この違いが何によるかです。私見ですが、行政トップ(省庁大臣)の仕事は、船が進むべき方向を示す羅針盤であって、実務的な要素がほとんどないのだと思います。官房がしっかりしていれば、「万事よしなに官房殿」としゃれ込むことができます。ところが、国会対策委員長職ひとつとってみればよくわかりますが、党の役職は「泥をかぶる」「身を挺する」「腹をつきあわせる」「足して2で割る」といった属人性の強い仕事です。ご指摘のように兼務人事が増えている、は官房がしっかり育っている、という前提条件が満たされれば結構なことだと思います。

文責:清水 佑三