人事部長からの質問

2004/02/26 207

定着率が悪い、と指摘されるが…

たとえば、相撲の社会の呼び出しという仕事を例にとりましょう。(呼び出しの声で)ざわざわした館内の雰囲気が多少でも変わるようになるのに、最低でも15年かかるといいます。そういう仕事世界において定着率が悪い、は決定的な意味をもちます。どんどんレベルが下がってゆくわけです。逆にだれを採用しても意欲継続期間は平均で2年、前後1年くらいのばらつきがある、という仕事を想定してみましょう。その場合、定着率がよい、は意欲のない人のぶらさがりを意欲のある人が支える構造の再生産を意味します。その両極を意識して自社における定着問題を調べるべきです。仕事の成果が勤続期間と正比例の関係があるかについて(仕事別に)データをとって眺めてみればよいでしょう。

文責:清水 佑三