人事部長からの質問
人間鑑定能力を磨くには?
二つあるように思います。一つはアナログ鑑定力を磨くことです。相手のいっていることをきかないでしている行動の姿、形を眺めて「知見」を導く修行です。体操競技の審判者はそうしていると思います。また、金魚や犬などに値段をつけるプロもそうしていると思います。そういう人たちの職業上の知恵(の獲得過程)を学ぶことです。もう一つはデジタル鑑定力を磨くことです。データベース(サンプル事例)を蓄積させ、それが一定の量を超えて自然にルールベース(判断基準)に化けるのを待つのです。お医者さんの診断はそちらのやりかたをとっているように思います。前者の知恵は、日本人においてよく発達し、後者の知恵はアングロサクソンにおいてよく発達しているとみています。両方の鑑定力が同じ判断を誘う場合、自信をもってその人に対する行動をきめてよいと考えます。
文責:清水 佑三
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